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64年の実話「人類愛の金メダル」 藤沢で紙芝居披露

話題 神奈川新聞  2019年10月10日 18:00

五輪の感動秘話を題材にした紙芝居「人間愛の金メダル」の上演 =藤沢市内
五輪の感動秘話を題材にした紙芝居「人間愛の金メダル」の上演 =藤沢市内

 2020年の東京五輪・パラリンピックの機運を醸成する市民応援団「藤沢ビッグウェーブ」の団員有志らが、1964年に藤沢市江の島で行われた東京五輪ヨット競技の感動秘話を題材にした紙芝居を作成し、同市の商業施設「湘南モールフィル」のイベント会場で披露した。

 紙芝居作りを企画したのは、横浜紙芝居普及会代表の山下康さん(75)。いずれも大学生の加藤奈那華さん(20)が脚本を、原田安美さん(20)が作画を担当し、12枚にわたる作品を手掛けた。

 物語は、悪天候の下、突風で大きく揺れたオーストラリア艇から海へ投げ出された選手をスウェーデンのキエル兄弟が競争より人命を重視して救うストーリー。実際にあったエピソードで、当時は「人類愛の金メダル」として大きく報道された。

 紙芝居は「人間愛の金メダル」とのタイトルで、山下さんの名調子とともに開演。レースで勝利を収めるべきか、後れを取っても他国の選手を救うべきか、葛藤するキエル兄弟の心境の変化を山下さんが臨場感あふれる語りで展開した。競争を超えた人間愛、五輪の原点とも言えるスポーツマンシップを描いた作品に会場を訪れた親子らは感動した様子だった。

 当時の新聞記事を調べ、あらすじを練ったという加藤さんは「江の島で実際にあった素晴らしい出来事を多くの人に知ってもらいたいとの思いで書き上げた」と振り返った。江の島を見ながら描いたという原田さんは「さまざまなエピソードや登場人物の感情を一枚の絵の中に色で表現するよう心掛けた」と述べた。

 山下さんは「メダルよりも大切な人間愛が伝えられれば」と話している。


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