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日本将棋連盟指導棋士五段、本紙将棋担当記者
将棋のはなし(128)教室対抗戦(中)大将欠場か

カルチャー 神奈川新聞  2019年10月10日 11:55


【2019年10月6日紙面掲載】

 9月23日の第14回将棋教室対抗戦(5人一組)に出場した「新城子供将棋教室」(川崎市中原区)。まずはAチームの戦いを紹介する。

 話は大会2日前から始まる。「大将の選手が体調不良」と情報が入ったのだ。私は急いで親に連絡した。「対抗戦は遠慮なく休んでいいですよ」

 心配しなくても親子で相談して冷静な判断をしてくれるはず。でも責任感と仲間への思いから無理するかもしれない。それだけは避けたかった。

 私の心境を「キャプテン翼」で例えるなら「心臓に持病がある三杉君を長時間ピッチに立たせた監督のようになってはいけない」という感じだ。

 副将以下の選手はこの事態にも「4人で3勝すれば大丈夫」と前向きに話していたという。頼もしい教え子たちである。

 そして当日、大将は無事に姿を見せた。ほっとしたが、まだ本調子ではないらしい。「もしつらかったらすぐ投了して帰っていいよ」と伝えた。

 さて結果。予選(2勝通過、2敗失格)は5-0、4-1で突破するが、本戦初戦となる準々決勝は2-3の惜敗だった。

 個人成績は大将が3連勝で、残り4人は2勝1敗。全体で大きく勝ち越しながらも敗退してしまったのは残念だが、それも団体戦の妙味である。

 その後、4人は慰安戦(個人戦)の受付に向かったが、大将はすぐ帰るという。私は「3局目は完璧な内容だったね」と声を掛けた。その将棋は「受けの妙技」として教室で解説しようかな。


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