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「差別根絶目指す」 ヘイト罰則条例巡り川崎市長、強調

社会 神奈川新聞  2019年10月05日 05:00

条例の趣旨について答弁する福田市長=川崎市役所
条例の趣旨について答弁する福田市長=川崎市役所

 川崎市の福田紀彦市長は4日の市議会決算特別委員会で、ヘイトスピーチに罰則を設けた条例の素案について「差別の根絶を目指し、地域の実情を踏まえた」と述べ、条例制定の必要性を説いた。自民党の末永直氏による総括質疑に答弁した。

 条例の必要性や表現の自由との兼ね合いを問われた福田市長は「この条例は人種や性別、性的指向、障害などを理由にしたあらゆる差別を許さないとの決意をもって差別の根絶を目指すもの」と趣旨を説明した。

 50万円以下の罰金という刑事規制に関しては、川崎区桜本の在日コリアン住民の殺害を呼び掛けるというヘイトデモの重大性を根拠として、「ヘイトスピーチ解消法の立法事実にもなった。今も同じような行為が再現されかねない事象が継続している」と強調。確信的に差別的言動を繰り返す人物や団体に対して「表現の自由に配慮し、要件を限定した上で刑罰に関する規定を設ける」とし、勧告・命令などの手続きを踏む川崎方式への理解を求めた。

 市内では2013年5月から差別主義者によるデモが14回繰り返され、今年8月には極右政治団体「日本第一党」が6回目となる街宣をJR川崎駅前で実行。「在日のならず者集団をまちから一掃しなければならない」などと迫害をあおった。第一党は19日にも駅前で街宣を予告している。

 市はこれまで「教育や啓発の限界を超えている」と罰則条例の必要性を答弁しており、市人権・男女共同参画室は神奈川新聞社の取材に、「駅前で続けられている街宣活動の状況から、ヘイトデモが再び行われる火種は残っていると判断している」と説明している。


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