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食の現場 経済記者が行く
“グリーンキャビア” 海ブドウを藤沢の特産品に

経済 神奈川新聞  2019年10月01日 19:30

陸上養殖で通年販売


果樹園の貯水池だった場所で、海ブドウを陸上養殖する黒沢さん=藤沢市長後
果樹園の貯水池だった場所で、海ブドウを陸上養殖する黒沢さん=藤沢市長後

 残暑が厳しい9月上旬。藤沢市長後の果樹園「ふるうつらんど井上」では、“最盛期”を迎えた作物の収穫に追われていた。

 「年間を通じて生産できるけれど、生育環境に適した7~9月くらいが一番多く採れる」。果樹の木々の合間から姿を現した黒沢浩一さん(66)が白い歯を見せる。その手には、果物ではなく海藻「海ブドウ」が握られていた。

 プチプチとしたはじける食感に、磯の香りが特徴の海ブドウ。「クビレズタ」という和名を持つ海藻の一種だが、球状になった葉が果物のブドウの房に似ていることから「海ブドウ」と呼ばれている。沖縄県内各地で養殖され、同県の特産品として全国各地に販売されているが、沖縄県外での養殖はほとんど例がない。

 なぜ、藤沢市内で「海ブドウ」を陸上養殖しているのか。黒沢さんの答えはシンプルだ。「藤沢の地で新しい名産を生み出したかった」

 黒沢さんは長年、飲食サービス業に携わり、10年ほど前まで藤沢市内でイタリア料理店を経営していた。だが、思いもよらぬ形で「人生の転機」が訪れる。胃もたれが続き医療機関で受診したところ、がんが見つかった。手術は成功したが「生存率は半分と言われ、人生観が変わった」

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