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買い物難民に心強く
移動販売車30年ぶり復活 厚木市と地元JA協定

話題 神奈川新聞  2017年10月05日 02:00

移動販売車「ゆめみちゃん号」(JAあつぎ提供)
移動販売車「ゆめみちゃん号」(JAあつぎ提供)

 買い物に不便を感じている郊外に住む高齢者らを支援するため、厚木市は4日、地元の市農業協同組合(JAあつぎ、同市水引)と協定を締結した。野菜や肉、魚、加工食品などを扱う移動販売車を約30年ぶりに“復活”させ、市は公共施設の駐車場を提供する。こうした福祉サービスの実施は県内自治体では珍しいという。

 市役所で行われた協定締結式には小林常良市長と大貫盛雄組合長が出席。小林市長は「高齢者から交通手段の確保の要望が多い。具体策の検討が難しい中、JA側より移動販売車を提案していただきありがたい」とあいさつした。

 協定によると、JAが移動販売車(2トン車)を週4日運行、市郊外と清川村の8コースを巡回する。老人憩いの家や公民館、公園など市有施設の駐車場を含めて22カ所に10~20分停車して集まった住民に車外販売する。

 商品は直売所で扱っている新鮮な地場野菜や果樹の農産物、精肉、鮮魚、乳製品、冷凍食品、菓子類など約500点。12~24日に試験販売を行ってニーズを確認、11月6日から本格実施するという。

 大貫組合長は「移動販売車は5年前より福祉の観点から研究していた。採算面の課題はあるが、公共施設の駐車場で販売が可能となり、実施に踏み切れた。今後の販売状況を見ながら台数も増やしていきたい」と話している。

 JAあつぎは1968年から移動販売車を最多7台運行したが、郊外に商業施設が増えてマイカーも普及、88年に廃止した経緯がある。しかし近年、少子高齢化の進展に伴って郊外団地内の商業施設が相次いで撤退、身近な商店街も衰退するなど、買い物難民問題が市内でも顕在化している。

 市が今年1~2月に実施した調査では、高齢者が要望する施策の中で「交通の足の確保」が増えて2位になった。

 市企画政策課は「電話で注文する民間の宅配サービスも普及しているが、商品を見て買いたいという高齢者にはなじめない人が少なくない。音楽を流して巡回する昔ながらの移動販売車が来れば、安心して利用してくれるはず」と見込んでいる。


協定書を交わした小林市長と大貫組合長(左)=厚木市役所
協定書を交わした小林市長と大貫組合長(左)=厚木市役所

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