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日本将棋連盟指導棋士五段、本紙将棋担当記者
将棋のはなし(126)木村九段快勝、最終局へ

カルチャー 神奈川新聞  2019年09月27日 15:41


【2019年9月22日紙面掲載】

 10日、秦野市の陣屋へ出掛けた。王位戦7番勝負第6局の観戦である。

 注目は挑戦者の木村一基九段(46)。2勝3敗と追い込まれているが、ここから連勝して王位を奪取すれば、初タイトル獲得の最年長記録を大幅に更新する。これまで「勝てばタイトル」という将棋を8回も敗れているのは有名な話で、ファンの声援も大きい。

 初防衛が懸かる豊島将之王位(29)は、名人も併せ持つトッププロ。もちろん人気棋士だが今回ばかりは敵役である。

 控室にお邪魔し、まずは立会人の先崎学九段(49)にあいさつする。お会いするのは数年ぶりだ。病気休場から復帰されて1年半ほど。元気な姿がうれしかった。

 検討の中心は木村九段門下の高野智史四段(25)。師匠の応援に熱が入っていた。前にも書いたが本当にいい名前だ。

 この日は誰かに「取材?」と聞かれると「木村君に会いたくて」と答えた。九段の大先生を君付けしたわけではない。記録係を務めた奨励会の木村友亮二段(19)のことである。昔の教え子で有望な青年だ。見ていた限りは膝を崩すこともなく、立派な仕事ぶりだった。

 将棋は木村流の受けがさえ渡り快勝。対局室で感想戦を途中まで見て帰路に就く。本当は最後まで見学したかったが、久々の正座で足がしびれかけていた。よろけて木村先生にも木村君にも笑われるのが怖くて、早々に退散した次第である。

 王位戦最終局は25、26日に都内で行われる。


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