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接客通し、認知症の症状に理解を 座間市役所でイベント

話題 神奈川新聞  2019年09月20日 05:00

特設カフェでコーヒーを提供する若年性認知症の女性(右)=18日、座間市役所
特設カフェでコーヒーを提供する若年性認知症の女性(右)=18日、座間市役所

 21日の「世界アルツハイマーデー」に合わせて、認知症への理解を深めるイベントが20日まで、座間市役所で開かれている。市の主催で2回目となる今年は、認知症を患う女性4人らが店員を務めるカフェを開設。当事者は接客を通して来庁者と交流しながら、病気の正しい知識の普及に一役買っている。

 カフェに参加している女性4人は、市内の介護保険事業所「ふれんどりぃ」の通所者。65歳未満の若年性認知症や軽度認知症を発症した通所者らに生きがいや働く場を提供しようと、同事業所が2年前、同市栗原中央4丁目に開業した飲食店で働くメンバーだ。

 カフェは、市役所1階の市民サロンで開催中の「認知症を身近に考えるパネル展」(17~20日)の会場の一角に開設。店員の1人、エプロン姿の女性(52)が訪れた市民らに挽きたてのコーヒーを笑顔で振る舞っている。

 女性は2年ほど前に、若年性認知症と診断された。以前は会社で事務職を勤めてバイクも運転していたが、「同居する母親に行動がのんびりしてきておかしいと指摘されたことがきっかけで発症が分かった」という。今回の催しについては「多くの人と話ができるカフェで働くことは楽しい」と語っている。

 一方、会場を訪れていた市内在住の男性(79)は「認知症問題は人ごとではなく、自分もいつ発症するか分からない」と、あらためて身近な病気であることを認識した様子。「ウオーキングや筋力トレーニングなど予防のための知識を学び、日常生活で実践していきたい」と感想を述べた。

 同事業所代表の筒井すみ子さん(62)は「認知症の方は周囲のサポートを受ければ、普通の人と同じ生活ができる。こうした現実や正しいサポートの仕方を知らない人がまだ多い」と説明。認知症当事者と地域住民が接する機会の必要性を訴えている。

 市介護保険課によると、市内の認知症患者は現在3057人、6年後には3971人に増えると推計している。同課は「認知症になっても本人が持つ力はたくさん残されている。残された力を生かせば、社会参加できることを知ってもらう好例として、今回地元の事業所にカフェ参加を呼び掛けた」と話している。


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