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PTA広報紙深めて 指南50年 制作活動まとめ冊子に

社会 神奈川新聞  2019年09月17日 17:00

完成した冊子を手に、50年の歩みを振り返る武さん=伊勢原市体育館
完成した冊子を手に、50年の歩みを振り返る武さん=伊勢原市体育館

 約半世紀にわたって小中学校のPTA広報紙の作成を指南してきた秦野市の男性が、これまでの活動をまとめた冊子をつくった。同市立中学校の元校長で、全国小中学校PTA新聞コンクール審査員も務めた武勝美さん(83)=同市寺山。今も現役で制作に携わっている武さんは「冊子をきっかけに広報紙作りの活動を深めてほしい」と話している。

 雑誌記者から中学校教諭に転身し、武さんが保護者のPTA広報紙作りを教え始めたのは、市立東中時代の1972年から。秦野市だけでなく全国各地で講座を開き、これまで指導したのは数百校を数える。現在も伊勢原、海老名、座間市、湯河原町で保護者向けの講座を開催、作成の手助けをしている。

 PTA活動や学校行事などを伝える広報紙だが、手間がかかることなどから発行を敬遠するところも。ただ、武さんは学校や保護者、地域を橋渡しし、児童生徒の健全育成につながる広報紙の役割は今も重要と感じている。

 今回冊子にまとめたのもそんな思いから。「子育てご一緒に PTA広報と歩んだ50年」と題した冊子には、広報紙の全国コンクールに入賞した人の声や指導内容も掲載し、実務でも役立つ一冊とした。


武さんの講座でPTA広報作りを学ぶ保護者=伊勢原市体育館
武さんの講座でPTA広報作りを学ぶ保護者=伊勢原市体育館

 広報紙作成に際しては、教育現場での長年の経験にも基づき、いじめ防止、会員制交流サイト(SNS)の使い方、防災・防犯、食べることの大切さを話題にするよう保護者に伝授。武さんは「PTAは社会問題に向き合う組織でもあるべき。子どもの貧困などの問題に目を向けさせる役割は広報しかできない」と信じている。

 今月10日は伊勢原市西富岡の市体育館で、広報紙を発行する小中学校の保護者約60人に記事の書き方やレイアウトを指導したが、後継がいないことも課題に感じている。冊子を手に取る人には「取材とは、子どもや大人など大勢の人の声を集めること。広報紙作りは大変だが、ものを伝える大切さを知ってほしい」と話している。

 A4判、48ページ。120部を発行し、講座を受講した全国の保護者に配布した。今後は秦野市内図書館への寄贈も予定している。問い合わせは、武さん電話0463(81)4276。


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