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「人は独りぼっちではない」 小田原で自殺対策講演会

話題 神奈川新聞  2019年09月15日 05:00

アートを通した障害者の自己実現などについて話した萩原さん =小田原市民会館
アートを通した障害者の自己実現などについて話した萩原さん =小田原市民会館

 生きがいづくりや自分らしく生きるヒントにしてもらおうと、小田原市の自殺対策講演会が14日、市民会館(小田原市本町)で開かれ、約50人が参加した。

 講演会は3月に策定された市自殺対策計画の関連事業で、市内で障害者のアート活動をする就労継続支援B型事業所を運営しているNPO法人アール・ド・ヴィーヴル理事長の萩原美由紀さんが講師を務めた。

 ダウン症の長男を持つ萩原さんは、周囲に助けられて何とか育てていく自信がついた頃、長男と行ったファミリーレストランで、すれ違った子どもから「気持ち悪い」と言われ、マイノリティーに冷たい世の中の視線に気付いたという。障害への正しい理解を広めなければ差別の視線は世代を超えて連鎖すると思い、現在の活動につながっているとした。

 同法人の事業所は福祉の世界だけで完結せず、社会と対等につながれる仕事を目指し、アートを通した企業とのタイアップを展開。企業の依頼で施設壁面に絵を描いたり、制作した絵画を事業所にリースしたり、オリジナルグッズを販売したりと「一人一人自己実現は違う。いろいろな才能を伸ばしたい」と幅広い活動を説明した。

 事業所の利用者に支援者が逆に助けられることもあるという萩原さんは「障害のあるなしにかかわらず、生きづらさを抱えて生きている人は多い。そんなときは誰かに頼ってほしい。人は独りぼっちではない」と呼び掛けた。


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