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産業道路、渋滞と環境改善へ 川崎市と上智大共同研究

政治行政 神奈川新聞  2019年09月09日 15:42

迂回メリットを数値化


通行量が多く、渋滞解消が課題となっている産業道路=川崎市川崎区
通行量が多く、渋滞解消が課題となっている産業道路=川崎市川崎区

 県道東京大師横浜線(産業道路)沿道の大気環境の改善に向け、川崎市は上智大との共同研究に乗り出した。渋滞が慢性化している同線の走行を避け、迂回(うかい)ルートを選択した場合の燃費改善や時間短縮などの効果を数値化することを目指す。得られた知見は運送事業者に情報提供し、渋滞解消と環境改善に結び付ける。

 市側が提供する交通量調査や大型車の通行比率などのデータを基に、上智大理工学部情報理工学科の伊呂原隆教授の研究室が、首都高速湾岸線との比較をシミュレーションし、迂回効果を計算する。

 市はこれまでも、環境負荷の低減や移動の効率化の観点から運送事業者などに湾岸線の選択を呼び掛けてきたが、「具体的な数字を持たないため、事業者側に経営上のメリットを示す根拠が乏しかった」と市大気環境課の担当者。渋滞による燃費効率の低下や移動時間のロスなどを数値化することで、産業道路の自主的な回避を促す考えだ。

 同課によると、2018年度の大気環境の調査結果で、二酸化窒素(NO2)濃度は4年連続で全18測定局で環境基準(0・06ppm以下)を満たした。ただ、工場地帯を抱える臨海部は大型車の通行も多く、産業道路沿道では基準に肉薄する0・057ppmを記録するなど、さらなる対策の推進が求められていた。

 共同研究は21年3月までの予定。結果は運送業者などにも示し、交通動態の変化を導く方針だ。同課の担当者は「燃料費がどれだけ削減できるかなどの利点を示し、自主的に迂回を選択してもらえるようにしたい」と話している。


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