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「嫌韓」への異議アピール 市民集会「一緒に生きる」

社会 神奈川新聞  2019年09月08日 10:14

スピーチやプラカードで「連帯」をアピールする参加者=東京都渋谷区
スピーチやプラカードで「連帯」をアピールする参加者=東京都渋谷区

 政治やメディアがあおる「嫌韓」に異議を唱えようと7日、市民約300人が東京・渋谷駅前に集まり「連帯」「反差別」をアピールした。ヘイトスピーチに反対するメッセージや「私たちは一緒に生きていく」と書かれたプラカードを掲げる中、在日コリアンの切実な訴えが響いた。
 
 メディアが対立や差別をあおる状況に危機感を持った有志が会員制交流サイト(SNS)で呼び掛けた。8月29日、TBSの情報番組でコメンテーターが「韓国人女性を暴行しなければいけない」とヘイトクライム(憎悪犯罪)を扇動する発言を行い、今月2日発売の週刊誌「週刊ポスト」では「韓国は要らない」と排斥をあおる特集が組まれた。

 呼び掛け人の一人、林田光弘さん(27)は「電車の中づり広告を見た在日コリアンは震えたと思う。どんなに政治的に対立してもヘイトスピーチは許されず、嫌韓をあおることも許されない」と話した。

 高校3年の蓑田道(たお)さん(18)は「いまこそ真摯(しんし)に歴史と向き合わなければいけない」とマイクで訴えた。

 「日本も正しいことをしたと思っていたが、勉強するうちに過ちを知った」といい、日韓関係悪化の大本には徴用工問題をはじめ植民地支配の責任から目を背け続ける日本政府の姿勢にあると考える。「朝鮮半島を侵略、支配してきた私たちは韓国の人たちをどこか見下している。K-POPが好きという人も加害の歴史をほとんど知らない。差別意識を持ったまま仲良くできるはずがない」

 横浜市から参加した在日コリアン3世の女性(37)も震える手でマイクを握り、「生きるか死ぬかの瀬戸際だと思っている。友達や家族が嫌韓的な発言をしたときに受け流さず、『そうは思わない』と言ってほしい」と呼び掛けた。

 女性は「ナチスがユダヤ人をガス室に送ったように突然連れ出されて殺されることを想像している在日は私だけではない。『襲わなければならない』と名指しされた韓国人女性とは私のことだ」。一緒に生きていくというのなら、目の前の差別や迫害の扇動を食い止めてほしいと思う。「社会は急には変わらないが、身の周りの半径5メートルは変えられる。一人一人ができることから始めて、若い世代、未来の子どもたちが安全に生きられるようにしてほしい」


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