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「レベル引き下げまだ」 箱根山テーマにシンポジウム

社会 神奈川新聞  2019年09月08日 05:00

箱根山の現状や今後について理解を深めたシンポ =小田原市入生田の県立生命の星・地球博物館
箱根山の現状や今後について理解を深めたシンポ =小田原市入生田の県立生命の星・地球博物館

 噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられている箱根山(箱根町)について考えるシンポジウムが7日、小田原市内であった。気象庁と連携して監視を続ける県温泉地学研究所の瀧沢倫明火山対策調整官は、活動の現状について「地震の回数は少ないが、すぐに警戒レベルが下がる状況ではない」と説明した。

 瀧沢調整官は、箱根山で観測された直近1カ月間の地震の状況について「1日当たり0・7回だった」と説明。「まだ引き下げの判定基準(1日当たり平均0・3回程度以下)を満たしていない」とした。

 「(観測史上初の噴火に至った)2015年の活発な活動と比べれば地震の回数は10分の1程度」だが、「警戒レベルが1だった1年前より10倍多い」とし、静穏な状況には戻っていないと強調した。さらに「山体膨張を示す地殻変動や大涌谷の活発な噴気は続いている」とも指摘した。

 箱根山の噴火史に詳しい箱根ジオミュージアムの笠間友博さんは終息後を見据え、「警戒レベル2になることは今後もありうるが、大涌谷は噴気地帯に近づける特殊な場所。規制は仕方ない」と理解を求めた。長期的な視点として「ジオパーク活動への参加を通じて箱根に対する愛着を深めることが、噴火への理解にもつながるのでないか」と提起した。

 シンポは神奈川地学会と箱根ジオパーク推進協議会が初めて企画した。


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