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共生へ高校生提言 「ひらつかスクール議会」

話題 神奈川新聞  2019年08月27日 12:01

 平塚市内の高校に通う生徒たちがこの夏、「ひらつかスクール議会」の議員として、地域の課題と向き合った。今年は初めて県立平塚ろう学校と県立平塚養護学校の生徒計5人も参加。開催まで1年を切った東京五輪・パラリンピックをテーマに、健常者と障害者の高校生が意見を交わしながら共生への思いを提言にまとめ、20日の“本会議”で落合克宏市長に提出した。

ろう、養護学校生徒ら初参加
駅のバリアフリー訴え


手話で発言する平塚ろう学校の生徒ら=平塚市議会
手話で発言する平塚ろう学校の生徒ら=平塚市議会

 3年目の今回は市内9校から27人が参加。五輪・パラリンピックに向け(1)観光(2)リトアニアホストタウン(3)スポーツ-の三つのテーマで専門委員会を設け、パラスポーツ体験や市職員からのヒアリングも行いながら話し合いを重ねてきた。

 20日に提出した提言は、外国人や障害者に配慮したまちづくりで「スポーツを通じた共生社会の実現」を掲げた。平塚養護学校の生徒らの声を受けてJR平塚駅周辺のバリアフリー推進もうたった。

 その中心となった同校高等部3年の佐々木景都(ひろと)さんは7月にも、学校の仲間の意見をまとめたタブレット端末を手に、落合市長に直談判していた。

 鉄道を利用し平塚駅北口からバスで登下校する車いすの生徒にとって、エレベーターのない北口は不便だ。隣接する商業施設の閉店時は南口へ迂回(うかい)しなければならないからだ。20日の落合市長の答弁は「関係機関との協議を進める」にとどまったが、同校高等部2年の野村凛さんは「普段は聞いてもらえない車いす利用者の声を聞いてもらえた。少しでもバリアフリーが進んでくれれば」と望んだ。

 両校の生徒は日頃、障害者への理解不足を肌で感じることが少なくないという。ある生徒は以前、市内で路線バスの運転手から「バス停が狭いから車いすの乗車は考えてほしい」と心ない言葉を向けられた。聴覚障害の生徒も障害から周囲から悪口を言われ、「障害者だからとレッテルを貼らないで」と訴えた。

 提言にはパラスポーツ体験や障害者への配慮を学ぶ授業を小中学校で実施する案も盛り込まれた。平塚ろう学校高等部3年の土井幸さんは「差別された経験から自分も(健常者に)思い込みがあった。でも、親切な人もいると分かり楽しかった」とスクール議会の仲間に感謝。議長を務めた県立平塚江南高校2年の下山田凜太朗さんも「共生社会に向けて自分のできることに取り組んでいきたい」と意気込んだ。


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