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山北・玄倉川水難事故20年
「どうしたら救えたか」 今なお悩む救助隊員たち

社会 神奈川新聞  2019年08月14日 05:00

現在の事故現場付近。普段は流れも少ない=山北町玄倉の玄倉川
現在の事故現場付近。普段は流れも少ない=山北町玄倉の玄倉川

 立ち木の背後にいた大澤恵一さん(55)はその瞬間を見ていない。無線で全員が流されたと聞き「えっ」と川を見た。すぐ下流には高さ10メートルほどの堰堤(えんてい)がある。「流されたら厳しい」。直後に子ども1人が助けられ、翌日には対岸の崖にしがみつくなどした4人が救助された。

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 中津川正哉さん(46)と武尾法久さん(46)は流される一団を見たが、その時は救助に無我夢中で感情はなかった。すぐに下流に向かって走った。「岸に打ち上げられているかもしれない」

 武尾さんは他のキャンプ客が救い上げた1歳児をすぐに指揮車に連れて行き暖房をかけた。子どもをキャンプ客に託すと、再び下流へ。丹沢湖に着くと、観光用ボートを借りて湖面を捜索した。水は真っ茶色で流木も多く、見つけ出すことはできなかった。

 この後、消防署勤務に戻った内田政志さん(44)を除く3人は潜水での捜索やボートによる湖面捜索などに携わった。捜索は16日間にわたり、陸上自衛隊や県警、県内15消防本部など延べ5千人超が参加。行方不明だった13人全員が遺体で発見された。

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