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今世紀末の横浜 猛暑日、年40日に 気象庁が予測

社会 神奈川新聞  2019年08月12日 05:00

 地球温暖化が最悪のシナリオで進むと、横浜の猛暑日(最高気温35度以上)が21世紀末には年間約40日に増加することが、気象庁による地域別の気候変化予測で分かった。20世紀末の状況を基にした現在の気候では猛暑日となる日はほとんどないため、さらに踏み込んだ温室効果ガスの排出削減策を講じないと、経験のない酷暑が常態化する恐れがある。 

最悪の温暖化シナリオ


横浜の気候変化予測
横浜の気候変化予測

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が示した複数の将来シナリオのうち、現在と同程度の対策を続けた結果、温室効果ガスの濃度が最も高くなるケースで地域別の将来気候を試算した。21世紀末に日本全国の平均気温は4・5度上昇するが、神奈川県は4度ほど高まる見通しで、横浜の平均気温は現在の種子島(鹿児島県、19・6度)とほぼ同じになると推定された。

 季節別でみると冬の気温の上昇幅が大きいが、横浜は猛暑日が年間約40日に増えるほか、現在は年に40日余りの真夏日(最高気温30度以上、猛暑日を含む)が約110日へと、年に20日ほどの熱帯夜(最低気温25度以上)が約90日にそれぞれ増加。昼夜を問わず厳しい暑さが続くことになりそうだ。

 また、現在は年に100日を数える夏日(最高気温25度以上、猛暑日と真夏日を含む)が約170日に増え、1年の半分近くを占める見通しとなった。こうした気候の変化によって農業や生態系などへの影響が拡大し、健康被害のリスクも大きくなるという。

 気象庁は2016年にも地域別気候予測を公表したが、この時は温室効果ガスの削減が今回よりも進むシナリオが前提だった。東京管区気象台の井上博敬地球温暖化情報官は「より深刻な見通しを示すことで、温室効果ガスの排出を抑制する緩和策だけでなく、温暖化の影響が避けられないことを踏まえた適応策の検討を促す狙いがある」と説明する。

 今回の予測では、温暖化の進行に伴って、雨の降り方が激化する傾向も明らかになった。「滝のように降る」と表現される1時間50ミリ以上の雨の頻度が県内で倍増し、21世紀末には、ほぼ毎年降るようになる見通しだ。

 気温が上昇すると大気中の水蒸気量が増加するためだが、その一方で降水量が1ミリ未満の「無降水日」も増えるとみられる。こうした「気象の極端化」によって、災害や水不足の危険性が高まるという。


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