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平和つなぐ 戦後74年の夏
核の惨禍次世代へ 鎌倉駅地下道「原爆と人間展」

社会 神奈川新聞  2019年08月07日 05:00

恐ろしさ再認識して


「足を止めて、原爆の絵画を見てもらえたら」と話す網崎会長(左)と同会の吉田皓二副会長 =鎌倉駅地下道ギャラリー50
「足を止めて、原爆の絵画を見てもらえたら」と話す網崎会長(左)と同会の吉田皓二副会長 =鎌倉駅地下道ギャラリー50

 原爆の惨状を伝える絵画を展示する「原爆と人間展」が6日、JR鎌倉駅近くの鎌倉駅地下道ギャラリー50で始まった。鎌倉市に住む挿絵画家・植木金矢さん(本名・寺内鉄雄)が、被爆者の証言などを基に描いた作品24点を展示。主催する市被爆者の会は「人間と核兵器は共存できない。絵画を通じ、原爆の恐ろしさを再認識してもらいたい」と話している。12日まで。

 植木さんは東映時代劇のポスターや小説などの挿絵、少年誌での連載など数多くの作品を手掛けている。

 同会によると、植木さんが原爆の絵を描くようになったのは30年ほど前。入院先の病院で出会った被爆者から体験談を聞き、後世に伝えるためにと筆を取った。同会は植木さんから作品を譲り受け、6日の「原爆の日」に合わせ、同ギャラリーで3年前から展示している。

 会場には、原爆投下後の市井の人々の姿を捉えた絵画が並ぶ。がれきの中で幼いわが子を抱き締めている母親を描いた作品には、「たどりつく わが家は既に燃えつきて 跡形もなく 灰となりたり 死せるなら 無理に歩かせ すまないと 亡骸(がら)抱き 母の慟哭(どうこく)」との短歌が添えられている。

 「子を抱き 炭となりたる 母ありき 焼野に立ちて われ孤児となるを知る」と書かれた作品は、真っ黒に焦げた家族を目にして立ち尽くす少年の姿が印象に強く残る。

 ギャラリーには、植木さんの作品に加え、広島や長崎で被爆した市民が残した手記や絵画も展示されている。

 同会会長の網崎万喜男さん(78)も4歳の時、広島で被爆。防空壕(ごう)から見た閃光(せんこう)を、今でもはっきりと覚えている。いとこ2人の遺骨もいまだ見つかっていないといい、網崎さんは「原爆が投下され、多くの人が亡くなり、傷つけられた。その恐ろしさを伝え、平和につなげたい」と話した。


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