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海の仕事知る機会に 海洋都市横浜うみ博

横浜みなと新聞 神奈川新聞  2019年08月06日 11:59

子どもたちに船の仕事を説明する一等航海士の松井亮さん(中央)=大さん橋屋上
子どもたちに船の仕事を説明する一等航海士の松井亮さん(中央)=大さん橋屋上

 海の魅力に触れ、楽しみながら海の大切さを学ぶイベント「海洋都市横浜うみ博2019」が横浜市中区の大さん橋ホールで開かれた。海洋立国の次代の担い手を育む狙いもあり、出展した企業の技術者や現役の航海士、ベンチャー企業の社長らが、海の仕事の面白さや、やりがいを夏休み中の子どもたちに伝えた。 

 横浜発祥で海洋土木を手掛ける東亜建設工業(東京都新宿区)は、水深3千メートルでも活動できる遠隔操作型の水中作業ロボット「ディープクローラー」などを展示。社員が自社の技術を分かりやすく解説した。

 自身の仕事を「地図に残るスケールの大きな仕事」と言うのは、若手技術者の内海暁人さん(27)。海底の地盤改良といった工事用船舶を造りたいという要望を受けて作業船を建造したり、船舶などの運用・管理をしたりする機電部に所属する。「導入がうまくいき、工事が進んで形になっていくのを見るとき、やりがいを感じる」と語る。


水中作業ロボット「ディープクローラー」の操作を体験する親子連れ =大さん橋ふ頭ロータリー
水中作業ロボット「ディープクローラー」の操作を体験する親子連れ =大さん橋ふ頭ロータリー

 海中旅行の実現を目指すベンチャー企業、オーシャンスパイラル(東京都港区)社長の米澤徹哉さん(33)は「海の中の世界を知って、海への夢を持ってほしい」と話す。海好きが高じてIT企業を辞め、2016年に起業した。

 21年には、酸素ボンベなどを使わず服を着たまま直径約3メートルのアクリル球体「海中バルーン」に乗り込み、母船からつり下げて水深100メートルの世界まで行ける観光サービスを沖縄とタヒチで導入する予定だ。海中旅行を体験した子どもたちが「新しい海の世界を切り開く仕事に関わってもらえれば。その礎になりたい」と力を込めた。


海中旅行の魅力を紹介するオーシャンスパイラル社長の米澤徹哉さん(左)=大さん橋ホール
海中旅行の魅力を紹介するオーシャンスパイラル社長の米澤徹哉さん(左)=大さん橋ホール

 さまざまな海の職場で働く女性による座談会「海の女子会」も行われた。

 船員を養成する独立行政法人海技教育機構(横浜市中区)の女性教員は「実習生が成長して巣立ち、将来の海運を担う立派な船乗りになることがやりがい」と、子どもたちに語り掛けた。国土交通省の女性船舶検査官は子育てと両立した職場での一日を紹介。「いろいろな船を見られて、いろいろな人に出会える仕事」とアピールしていた。

 メインイベントの一つ、日本郵船(東京都千代田区)の自動車専用船一般公開。親子連れらに船内での生活や海運の重要性を説明していた1等航海士の松井亮さん(32)のやりがいは、「船という世界一大きな乗り物を動かす」ことだ。「日本人船員が少ない中で、技術を持ったパイオニアとして求められているという誇りや自負を持って仕事をしている」と胸を張る。「世界のいろんな港に行くことができる」ことも、船員の仕事の魅力と強調した。

海洋都市横浜うみ博 資源開発、生物、環境保全、船舶、レジャーなど、海の可能性について幅広く理解と関心を深める狙いの体験型イベント。横浜に拠点のある海洋関連の企業・団体、研究機関、大学、行政の計33会員でつくる海洋都市横浜うみ協議会の主催で、日本財団「海と日本PROJECT」の一環。例年2万人以上が来場し、4回目となることしは7月20、21の両日に開催された。


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