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危険ブロック塀対策1年 大和市、撤去13カ所のみ

政治行政 神奈川新聞  2019年08月06日 05:00

撤去前のブロック塀
撤去前のブロック塀

 大和市内で地震時に倒壊の恐れがある危険なブロック塀の撤去が進んでいない。2018年6月の大阪府北部地震で発生した女児の死亡事故を受け、市は無料診断と撤去・改善費を補助する緊急対策を講じて1年が経過したが、該当する約450カ所のうち撤去済みは6月末現在で13カ所にとどまっている。こうした現状に市は無料診断を2年、補助を1年、それぞれ実施期間を延長して所有者に活用を呼び掛けている。 


無料診断・補助延長へ


 老朽化によるひび割れや鉄筋不足などがあるブロック塀は、地震時の激しい揺れで倒壊し、通行人が死傷したり、面する道路をふさぎ緊急車両の通行を妨げてしまう危険性が指摘され、所有者には適正な管理責任が求められている。

 大阪府北部地震直後、市が実施した目視調査では451カ所にひび割れや傾きなどがあることが判明。該当の所有者らに、18年8月に新設した無料診断の利用を呼び掛けた。


大和市の対策を活用して撤去・改善工事が行われた塀
大和市の対策を活用して撤去・改善工事が行われた塀

 さらに診断の結果、安全性が認められなかった不適法性ブロック塀の撤去を促すため30万円を上限に工事費を補助する制度も設けた。同12月には撤去後にフェンスなどを設置する改善工事まで適用範囲を広げた。

 市建築指導課によると、18年8月~19年6月の利用申し込みは無料診断が480カ所、撤去・改善補助が77カ所。このうち、緊急調査で判明した物件はそれぞれ72カ所、13カ所にとどまった。19年3月の時点では無料診断200カ所、撤去・改善補助100カ所の利用を見込んでいた。

 倒壊の恐れがあると分かった物件に撤去が進んでいない現状から、無料診断の終了を19年3月から21年3月、撤去・改善補助を20年3月から21年3月に延長する対応を取ったという。制度を活用してブロック塀を撤去・改善した市内在住の男性(82)は「子どもたちの姿をよく見掛けるので、倒壊による悲惨な事故を知って心配だった。塀の上の方が一部はがれやすくなっていたのでやはり危険と診断された。地震が各地で頻発しており、撤去に踏み切って良かった」と話している。

 同課は「ブロック塀の防災対策としては他の自治体に比べても手厚い制度だと思っていたが、無料診断から撤去へとはなかなか進まなかった。2年目に入り、広報紙などで周知活動を引き続き行うとともに、活用が進まない要因を探るためサンプル調査も検討したい」と話している。


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