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高校野球神奈川大会
向上、宝刀キラリ 貫いた積極走塁

高校野球 神奈川新聞  2019年07月25日 01:26

桐光学園13-5向上


【桐光学園-向上】7回、向上の鈴木(左)が生還、3点目を挙げる=横浜
【桐光学園-向上】7回、向上の鈴木(左)が生還、3点目を挙げる=横浜

 向上ナインが磨き上げてきた宝刀を抜いたのはコールド負けが迫った七回だ。3点返して追いすがった攻撃に、目指した野球が凝縮されていた。

 先頭の菅野が単打で出塁すると、代走山口が二盗に成功。石坂が単打で続き、今度は鶴田が代走に。無死一、三塁から犠飛で1点を返した直後、鶴田は二盗、三盗を連続で決めて敵失を誘い、本塁を陥れたのだ。

 「あれが2年半やってきた成果」と涙を拭い胸を張った主将吉田。桐光学園に力の差を見せつけられたものの、チームは5盗塁を奪い、これで1試合平均4・6個の計23盗塁まで積み上げた。

 積極的に足で揺さぶる野球に取り組んだきっかけは、春季県大会準々決勝の鎌倉学園戦だ。走塁面でも萎縮して接戦を落とし、鶴田は「とにかく失敗を恐れず仕掛けること」を心に誓った。

 鶴田と山口は走塁のスペシャリストで、大会直前からバント、盗塁に専念した練習を続けてきたという。驚くべきはいずれの盗塁もノーサインだったことで、平田隆康監督(44)は「選手たちが持っている力を出してくれた」。それは「自立」を掲げたナインが求めてきた到達点だった。

 甲子園経験の横浜や東海大相模、桐光学園といった強豪校は高レベルの機動力を駆使する。たゆまぬ努力で新たな引き出しを増やした向上にとって、苦い敗戦は希望を抱くスタートとなる。

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