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養護学校で「防災キャンプ」 横浜

社会 神奈川新聞  2017年09月03日 02:00

完成した段ボールの囲いの中で一夜を過ごす参加者=県立鶴見養護学校
完成した段ボールの囲いの中で一夜を過ごす参加者=県立鶴見養護学校

 学校を避難所に見立てて、泊まりがけで災害時に役立つ心構えや共同生活の方策を学ぶ「防災キャンプ」が2日まで、県立鶴見養護学校(横浜市鶴見区駒岡4丁目)で行われた。同校と分教室に通う障害のある児童生徒と保護者、地域住民ら約130人が参加。1泊2日の日程で、段ボールを使ってベッドを作ったり、食事を一緒に食べたりして、地域で助け合うことの大切さを学んだ。

 「大きいおうち」。段ボールを重ねて作った1畳分の広さのベッドの周りに囲いを置くと、児童の元気な声が体育館に響いた。

 高等部3年の生徒(17)は「段ボール運びを手伝うと自分から(参加者に)声を掛けた」と誇らしげ。学校近くの寺の住職(50)は「ここに来れば安心と思ってもらえる場になるよう協力したい」と話す。

 県教育委員会が本年度から始めた実践的な防災訓練事業の一環で、特別支援学校では初めて企画された。同校は昨年も防災学習を実施したが、泊まりがけの訓練は初めて。鶴見消防署員による防災講座を聴き、真っ暗な体育館に懐中電灯や非常用の小型ランプなどをともし、教職員手作りのカレーを一緒に食べた。

 参加者のうち、小学2年~高校3年の児童生徒約20人と家族、教職員や地域住民ら計約50人が体育館で夜を明かした。

 環境の変化が苦手という小学部2年の児童(7)と一緒に参加した母親(44)は「子どもが大きな声を上げてしまった時、周りの方が一緒に見てくれありがたかった。避難所生活は厳しいだろうがイメージは湧いた」と笑顔だった。

 一方、別の保護者は「今回は助け合えたが、実際の避難所では周囲の目が気になると思う」と話し、避難生活を不安視していた。横浜市によると、高齢者や障害者らを受け入れる特別避難場所は459カ所(昨年7月末時点)。市の担当者は「災害の規模などにもよるが、受け入れ先の拡充や避難者をケアする人材の確保は課題」と話す。

 校長(57)は「今後もより多くの人とともに訓練を体験し、もしものときは地域で一体となって助け合っていきたい」と意気込んでいた。


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