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帰ってきた酒と涙と男と天ぷら(2)
屋台に初心忘れず

横浜みなと新聞 神奈川新聞  2019年07月11日 02:17

 時は江戸末期、尊王攘夷の風吹き荒れる中、横濱の波止場辺りの薄暗い片隅に1台の屋台がいつとも知れず現れた。まるであばら家のような屋台で当時流行(はや)りのファストフード「テンプーラ」を揚げているのは、武蔵の国、小杉村から一獲千金を求めて出てきた一人の青年、庄蔵であった。「Hey! ぺりー! 今日は良いコハダが入ったよ。一杯飲ってきな。プリーズ」「ショウゾー! 今日はソーリーな。黒船のペンキを塗らなきゃなんねぇダラー$」なんて言ったとか、言わなかったとか。

 庄蔵は400年続く原一族(北条家家臣末裔(まつえい))の端っこの三男坊で、家はロウソクを商っていた。

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