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発達障害の子を対象に国内初の観戦ツアー J1川崎が計画

話題 神奈川新聞  2019年07月09日 12:49

センサリールームを設置しているアーセナルの本拠、エミレーツ・スタジアム=英国(川崎市オリンピック・パラリンピック推進室提供)
センサリールームを設置しているアーセナルの本拠、エミレーツ・スタジアム=英国(川崎市オリンピック・パラリンピック推進室提供)

 発達障害の子どもたちにサッカーの楽しさを伝える国内初の観戦ツアーが計画されている。舞台はJ1川崎フロンターレの本拠地、川崎市等々力陸上競技場(中原区)。人混みや歓声が苦手な子どもたちが安心して観戦できる特別エリアを設け、対戦相手の大分サポーターも招く。全国に先駆けた取り組みで、喧騒(けんそう)が外出の障壁となる子どもたちに新たな夢を与える機会になりそうだ。

 ツアーは川崎市の主催。2日間の日程で今月27日の大分戦に、市内と大分県内在住の子どもと家族約60人を招待する。翌日には同市麻生区のフロンターレの練習拠点でサッカー教室も予定されている。

 発達障害は周囲の理解不足で本人と家族が誤解を受けるケースや、感覚過敏の症状で大観衆、大音量の競技場に対応できないといった悩みを抱える人も多いとされる。そうした理由で外出をためらう親子に、スポーツの魅力を堪能してもらうのが目的だ。

 きっかけは2017年12月に同市高津区で開いた「心のバリアフリーシンポジウム」だった。発達障害への理解や共生社会について考える催しを通じ、行政だけでなく企業間でも課題を共有。シンポに参加したJTBや全日本空輸、フロンターレのスポンサーである富士通などが協力し、実現にこぎ着けた。


エミレーツ・スタジアムの室内には、視界を遮断できる休憩スペースも設けられている(同提供)
エミレーツ・スタジアムの室内には、視界を遮断できる休憩スペースも設けられている(同提供)

 当日は、スタンド最上階にある特別観覧席「スカイテラス」を活用する形で、英国・プレミアリーグで導入が進む「センサリールーム」を設ける。室内はガラスで仕切られ、会場の雰囲気に動揺してしまった子どもが落ち着きを取り戻せるよう、休憩スペースも用意する。

 大分からの機内ではユニバーサルマナー検定で資格を取得した客室乗務員が対応。競技場までのバス車内には、発達障害がある児童のバスツアーに添乗経験があるスタッフが同行する。

 市オリンピック・パラリンピック推進室の担当者はチームの垣根を越えた交流にも期待を寄せ、「今後、(川崎の)アウェーゲームでのツアーも予定している。ぜひ他のクラブにも広がり、こうした取り組みが当たり前になる社会となってほしい」と話している。

 市内からの参加は5千円で、申し込みは15日まで。希望者多数の場合は抽選。問い合わせは、同推進室電話044(200)2347。


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