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表現者14人に迫る tvk・細見さんがインタビュー集

話題 神奈川新聞  2019年06月14日 11:57

初の著書となる「躍動」を手にする細見さん=横浜市中区
初の著書となる「躍動」を手にする細見さん=横浜市中区

 横浜を軸に活動する若手の映画監督やアーティストのインタビューをまとめた書籍「躍動-横浜の若き表現者たち」が出版された。テレビ神奈川に勤める著者の細見葉介さん(36)が、自らも高校時代から小説や映像の創作活動を行ってきた経験をもとに、「彼らが個性を貫き続けられる理由」を丹念に追った。

 著書の帯にはこうある。

 横浜で、撮る 書く 奏でる 建てる 描く 演じる。

 最年少は中学生からと、これからが期待される表現者14人が登場する。高校時代から映像製作に目覚め、大学ではドキュメンタリーフィルムに傾倒していた著者は、共感と畏敬の念を込めて対象者に質問を重ねている。

 「自分自身も、何かを表現したいとくすぶっている部分もあって、この本になった。アルバイトを続けながらという人もいる中で、作り続けるという意志をなぜ突き通せるのかというところに引かれた」

 作中に登場する建築家の伊藤孝仁さんは、横浜という町の特性を「人間への興味、懐の深さ、寛容さ、いい意味でのゆるさ」と表現した。著者がうなずく。

 「適度な規模というか、こぢんまりとして顔が見える関係性がそこにある」。刺激の量や人の数でいえば、やはり下北沢や高円寺など都内の文化発信地にはかなわない。一方で港町ならではの重層で多色な背景のもと、目を凝らせば多様な表現の場、そしてそこで躍動する人がいる。それらが数珠つなぎとなって協奏するような、横浜がいとおしい。

 インタビューを通じ、浮かび上がったキーワードは「仲間」だったという。「いろんな出会いがあり、理解者がいたからこそ、皆さん自分の表現を貫けているのだと思った」。書きぶりはとても優しく、そして温かい。著者も仲間の一員だからこそだろう。

 1800円(税別)。問い合わせは春風社電話045(261)3168。


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