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湯本~強羅開通100年
箱根登山鉄道の軌跡(8) 橋脚ごと押し流す

話題 神奈川新聞  2019年06月15日 19:00

アイオン台風(1948年) 

 終戦間もない1948(昭和23)年9月、強い勢力を保ったアイオン台風が関東地方に上陸し、各地に大雨による被害をもたらした。

 県の資料によると、神奈川の死者・行方不明者は計30人、被害総額は当時の金額で32億円に達した。前年の同時期に発生したカスリーン台風の復旧が半分程度しか進んでいなかったことが、被害の拡大を招いた。

 「現地の惨たんたる情景は将来の治山・治水に大きな教訓を残している」。当時の神奈川新聞は痛手を負った各地のルポを交え、こう指摘している。

至る所で崖崩れ


アイオン台風による土砂崩れで橋脚が押し流され、跡形もなくなった常盤沢橋梁=1948年9月(箱根登山鉄道提供)
アイオン台風による土砂崩れで橋脚が押し流され、跡形もなくなった常盤沢橋梁=1948年9月(箱根登山鉄道提供)

 県西部の山岳地帯では豪雨による洪水が発生し、箱根・仙石原の総雨量は700ミリを超えた。

 国策により東京急行電鉄グループの一員として終戦を迎えた箱根登山鉄道(小田原市)にとっても、事態は深刻だった。同社の社史によると、山岳地帯を走る登山鉄道は沿線の至る所で地盤が緩み、崖崩れが発生した。

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