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時代の正体 沖縄考
主権奪われ続けている 神奈川大 後田多敦准教授

時代の正体 神奈川新聞  2019年06月08日 10:06

後田多敦准教授
後田多敦准教授

 明治政府が琉球国の王権を簒奪(さんだつ)し、沖縄県を設置した「琉球処分」から、今年で140年を迎えた。明治日本は抵抗する琉球人を力で抑え込み、のみ込んだ。それから月日がたち、かの沖縄では米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する民意が公然と無視され続けている。「沖縄は、今も主権が奪われ続けている」。神奈川大の後田多敦准教授は指摘する。現状は「琉球処分」と陸続きなのだという。

 -「琉球処分」とは何か。

 「1879年に明治政府が沖縄県を設置するにあたり、それ以前にあった琉球国を日本に取り込んでいく過程のことをいう。『琉球処分』とは明治政府の言葉であり、プロジェクト名だ」

 -日本と琉球国はどういう関係だったのか。

 「1609年、島津(薩摩藩)が琉球国を侵略し実効支配に置いた。その後、明治政府が王政復古で始まり、版籍奉還が行われた。土地と人民を(朝廷に)返したのだが、もともと琉球は天皇のものではなかったため薩摩は琉球を返還しなかった。このため明治政府は1872年、新政府を祝う維新慶賀の名目で琉球の使節を東京に呼び、送り込まれた使節団に琉球国王尚(しょう)泰(たい)を『琉球藩王』にするという任命書を渡した。国王のおじなどで構成された使節団は外交権限がなく断ったが、結局押し切られてしまった。そのときに初めて明治政府と琉球の関係ができた。すなわち天皇と琉球国王が君臣関係となったのだ」

 -沖縄県を設置した過程は。

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