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決算 日新、丸全昭和、宇徳
県内物流上場3社増収 国内貨物量減はね返す19年3月期

経済 神奈川新聞  2019年06月05日 05:00

 東証1部に上場する県内総合物流3社(日新、丸全昭和運輸、宇徳)の2019年3月期連結決算が出そろった。18年度の国内貨物輸送量は3年ぶりにマイナスに転じたが、各社とも強みを生かして前期から売上高を増やした。丸全昭和運輸と宇徳は営業利益と純利益も伸長。日新は特殊要因が響いて減益となった。

 国際物流を展開する日新は、中国やタイに倉庫を新設して拡大する需要をつかんだ。米国の自動車分野や欧州での陸送による貨物の取り扱いが振るわなかったものの、国内輸送は石油製品などを中心に底堅く推移し、前期をわずかに上回る売上高を確保した。

 一方、本業のもうけを示す営業利益は前期比10・8%落ち込んだ。昨夏に相次いだ自然災害で一部の物流拠点が被災したほか、新設した倉庫の初期費用が負担となった。前期に横浜・山下ふ頭からの立ち退きで多額の補償金を計上した反動もあり、純利益は15・1%減少した。

 丸全昭和運輸は売上高、純利益とも過去最高を更新した。けん引したのは主力の物流事業。企業の設備投資や個人消費の堅調を背景に、西日本豪雨で九州向けの輸送量が減った鉄道を除いて、貨物自動車と港湾運送、倉庫の3部門で売り上げを伸ばした。

 企業の物流を包括的に請け負う3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)は、取引先の好業績に伴って増益に貢献。自己資本比率は前期末から2・8ポイント増え、業界トップクラスの66・3%に高まった。

 港湾運送の宇徳は、年度前半にコンテナ取扱量が伸び悩んだものの、その後は持ち直した。タイで手掛けた大型化学プラントが完工したほか、国内各地で更新時期を迎えた橋梁(きょうりょう)工事の重量物運搬で強みを発揮し、売上高は5・6%増えて過去最高だった。

 20年3月期の売上高は、日新が2・3%増の2230億円、丸全昭和運輸は8・1%増の1265億円、宇徳は海外のプラント工事が一段落したことから5・2%減の559億円と予想。営業利益は日新が1・8%増の58億円、丸全昭和運輸は12・0%増の84億円、宇徳は14・5%減の29億円を見込んだ。

 物流専門シンクタンクの最新調査によると、19年度の国内貨物輸送量は18年度からさらに減る見通し。業界は米中貿易摩擦という対外的な懸念材料も抱え、丸全昭和運輸の幹部は「足元の荷動きは五輪を控えて堅調だが、中国情勢に加えてドライバー不足や燃料費の高騰が少なからず打撃になる」と話した。

顧客開拓へ物流網拡充
国内外で横浜の3社

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