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教室に行こう
川崎市立子母口小学校(川崎市高津区)

教室に行こう 神奈川新聞  2019年06月04日 17:08

異なる個性当たり前 
少数意見に「相手の気持ち考えればよかった」


グループで話し合う
グループで話し合う

 5月9日。4年生の教室で多文化共生を学ぶ授業が行われた。4人一組で架空の表彰式に参加する際の服装や食事、式後の清掃について話し合い、決定するワークショップに取り組んだ。

 ところが「私はお気入りのTシャツで行く」「きちんとした服装が当たり前だ」と意見が対立する。4人がそれぞれのカードの人物になりきり、書かれた意見を主張するルールだからだ。

 「あと1分」。先生の声で話し合いは過熱する。多数決を取る、強く主張した者の意見で決まるなど、グループによってさまざまだ。

 実は、もうひとつ秘密があった。四つそれぞれの課題で、必ず1人だけが少数意見となるよう仕掛けられていた。「自分の意見を誰にも受け入れてもらえなかった時、どんな気持ちがしましたか」という先生の問いに、ある子どもが「何で、誰も同じ気持ちじゃないのだろうと悲しくなった」


役割カードを使って主張する
役割カードを使って主張する

 先生が新たなカードを配る。4人の登場人物の出身国や文化、そしてその国の「当たり前」なことが書かれている。掃除に反対した子どもの国では掃除の習慣はない。一緒の食事に反対した子どもは、実は菜食主義者で日本での外食に不安があった。

 「日本で当たり前のことが当たり前でない国もあるんだ」と驚く子どもたちに、先生は問い掛ける。「最初から2枚目のカードの内容を知っていたら、どうでしたか」。

 子どもたちは真顔で考え始める。「もっと相手の気持ちを考えればよかった」「次は言い方を優しくする」

 先生は自身の海外研修で、誰もがマイノリティーになる可能性を知り授業を考案した。他者の気持ちを知り誰もが安心して違いを出せる多文化共生社会について考えてほしい、と願う。

 「これまでに同じような経験はありましたか」。先生の問いに、兄弟とけんかしたことや友達と意見が対立したことなど、子どもたちはそれぞれの経験と重ねて思いと考えを深めていく。多文化共生の学習は、一人一人異なる個性があることに気づき、互いを尊重できるようになる入り口の一つであった。

さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/


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