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新宿の鎮守 住民で守る 月に1度、逗子で「稲荷市」

社会 神奈川新聞  2019年05月24日 10:40

昨秋の台風24号で屋根の鉄板が破損した新宿稲荷神社の社殿
昨秋の台風24号で屋根の鉄板が破損した新宿稲荷神社の社殿

 新宿稲荷神社(逗子市新宿5丁目)の周辺住民が今年から、月に1度、「新宿稲荷市」を開いている。老朽化が進み、昨秋の台風で被害も受けた社殿の修繕費を賄うために始めたが、地域の新たな交流の場にもなりつつある。主催者は「長く親しまれてきた神社を、住民の手で守っていきたい」と話している。

 神社は約400年前に鎮座したと伝わる「新宿の鎮守」。逗子海岸から近い閑静な住宅街の一角にある。

 岩窟と一体の社殿は1957(昭和32)年、建立。老朽化し、昨年9月に関東地方を襲った台風24号で屋根の鉄板も破損した。

 「歴史ある地域の神社を守りたい」。住民有志が昨年12月、修繕に必要な150万円を集めるため、「新宿稲荷神社の修繕費の寄付を募る会」を発足。活動の一環として、2月から稲荷市を始めた。

 市内の飲食店や住民が会に出店料を払い、境内やその周辺で商品や手作りの品を販売。会は出店料を修繕費に回すほか、会場に募金箱を設置している。会の代表を務める田中克己さん(71)は「神社に関心を持ってもらえ、出店者や来場者同士の交流も図れると考えた」と説明する。


境内下の道路沿いで、来場者に野菜を売る「稲荷市」の出店者=逗子市新宿5丁目
境内下の道路沿いで、来場者に野菜を売る「稲荷市」の出店者=逗子市新宿5丁目

 4回目となった今月18日の稲荷市も、子どもや主婦、お年寄りらでにぎわった。会のメンバーが考えた通り、新たな交流も生まれている。

 3年前に移り住んだという小西麻由里さん(46)は「地域の顔が見えるイベントはうれしい」と購入したコロッケや野菜を手に喜び、出店する飲食店を募っているという小橋輝美さん(66)は「知り合いがどんどん増えていくのが楽しい」と笑う。手作りのいなりずし「新宿稲荷」を販売する田中美乃里さん(41)も「神社は、地域の人たちと楽しい時間を過ごしてきた思い出の場所。誰かにとっても、ここが大切な場になればうれしい」と期待している。

 修繕費は現在、約120万円まで集まった。稲荷市は午前10時半から午後2時まで。9月まで、毎月17日前後の週末に開催する。


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