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栽培7年目、オリーブオイル初入賞 綾瀬唯一の生産者

経済 神奈川新聞  2019年05月22日 05:00

 綾瀬市内で唯一、オリーブを栽培している山田誠一さん(67)=同市落合南7丁目=が生産したオリーブオイルが、東京都内で開催された今年の国際コンテストで銀賞を獲得した。定年退職を契機に地域活性化の試みとして栽培に挑戦して7年目に入り、大きな成果を上げた。11月に予定している本格販売に向けて弾みが付きそうだ。

 コンテストは、日本オリーブオイルソムリエ協会などが主催して4月に開かれた。国内生産者のほか、主要産地であるスペインやイタリアなどから約700点が出品され、風味や香りの良さが審査された。

 山田さんは昨年に続いて2度目の出品で初入賞を果たした。栽培した「コレッジョラ」「フラントイオ」「ルッカ」の3品種の果実をブレンドし、「春の牧草を連想させる風味」に仕上げたオリーブオイルが評価された。

 山田さんの実家は綾瀬市内で農業を営んでいたが、自身はバス会社に運転手として60歳の定年まで勤務した。「定年を迎えるに当たり、第二の人生に農業を引き継ごうと考えたが、野菜栽培とは違う作物をやってみたかった」と振り返り、「この地域で誰も手掛けていなかったオリーブがふと思い付いた。スーパーにオリーブオイルを買い求めたりして勉強を始めた」と話す。


銀賞に選ばれた山田農園のオリーブオイル
銀賞に選ばれた山田農園のオリーブオイル

 定年退職直後の2012年1月に早速、国内で生産が盛んな香川県小豆島へ。20本の苗木を購入して自分の畑に植えてみた。海老名市の県立かながわ農業アカデミーに通ってオリーブの育て方も学んだ。

 現在、オリーブの木は十数品種約350本に増え、自宅周辺計4カ所で約6900平方メートルを栽培するまでになった。人手が要る、秋の摘み取り作業にはボランティアを募り、住民らの協力を仰いでいるという。

 果実の収穫量も増えだした約2年前からは、オリーブオイル作りを試験的に実施。地元綾瀬産をアピールするため「綾(あや)」の名称で商品化して100グラム入り2500円(税込み)で市内のイベント会場などで限定的に販売してきた。

 山田さんは「周辺に生産者がおらず、試行錯誤で栽培を続けてきた。農園が害虫や台風による倒木被害にも遭ったが、今回の受賞で品質面の評価が得られたのがうれしい」と充実の表情を浮かべる。「今後は果実の収穫量を増やして販路も市外に拡大していきたい。果汁を搾り出す製造工程も、外部委託から自分の手で行えるように検討もしている」と話す。

 綾瀬市などによると、県内のオリーブ栽培は数年前から、新たな特産品づくりとして二宮町や小田原市などで見られる。綾瀬市内では山田さんが唯一生産している。

 今期のオリーブオイルの販売開始の予定は11月。問い合わせは山田農園電話0467(78)1418。


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