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異国情緒あふれるハマの原点 県立歴史博物館で浮世絵展

カルチャー 神奈川新聞  2019年05月21日 16:52

外国人を描いた5枚そろいのシリーズが並ぶ一角=県立歴史博物館
外国人を描いた5枚そろいのシリーズが並ぶ一角=県立歴史博物館

 横浜開港160年を記念し、開港期の横浜の風物を描いた異国情緒あふれる浮世絵を紹介する「横浜浮世絵」展が、横浜市中区の県立歴史博物館で開催中だ。前後期で展示を全て入れ替え、170点ずつが並ぶ。

 展示品のほとんどが、同館に収蔵されている故丹波恒夫のコレクションと川崎・砂子(いさご)の里資料館の斎藤文夫のコレクションによる。熱心な浮世絵コレクターの丹波が、1962年に自身のコレクションを紹介する画集を刊行した際、横浜浮世絵と命名したという。

 描かれているのは、開港後に発展していく横浜の街並みや外国人たち。国際都市ヨコハマのイメージだ。現在の横浜公園にあった遊郭の岩(がん)亀(き)楼(ろう)は度々描かれており、桜の花に囲まれた楼内は豪華だ。赤い橋を架けた池がある中庭や豪華なシャンデリアが下がる廊下、色とりどりの扇で飾られた「扇之間」などが見てとれる。

 外国人の風貌も人々の興味を引いた。米国、英国、オランダ、フランス、ロシア、中国などの人々を描いた大判浮世絵のシリーズは5枚そろいが多いが、5枚そろって展示されるのは珍しい。料理をしたり、ミシンを使ったり、と物珍しい生活の様子も描いている。

 馬車や蒸気船、新橋と横浜の間を走った鉄道といった乗り物も登場する。1866年に起こった横浜大火の後は、防火対策を講じた町づくりが進み、石造りの建物が描かれている。

 当時、浮世絵を求めた人々の関心がどんなところにあったのかを、詳細に描かれたモチーフから、うかがい知ることができる。さらに、本町通りや海岸通りなど現在と呼び名や位置があまり変わらないので、町の移り変わりが楽しめる。

 同館の桑山童奈主任学芸員は「横浜の方の横浜好きはよく分かっているが、展示を見るともっと横浜が好きになると思う。市外の方も、横浜浮世絵を通して横浜をもっと知ってほしい」と話した。

 ※26日まで前期展示。30日から6月23日まで後期展示。月曜と5月28、29日は休館。一般700円ほか。問い合わせは同館☎045(201)0926。


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