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真鶴特産「小松石」、世界に発信 秋に彫刻祭、五輪にPR

話題 神奈川新聞  2019年05月01日 05:00

現在も設置されている「世界近代彫刻シンポジウム」の記念碑(真鶴町提供)
現在も設置されている「世界近代彫刻シンポジウム」の記念碑(真鶴町提供)

 2020年東京五輪・パラリンピックに合わせて真鶴町で今秋から来夏にかけて、地元特産の小松石を用いた「石の彫刻祭」が催される。国内外の若手・著名彫刻家が町に滞在し、公開制作などを予定。町内では1964年の東京五輪前年にも野外彫刻展が開催されており、町は「レガシーを現代によみがえらせ、日本の石の文化を世界に発信したい」としている。

 町によると、真鶴半島では63年、日本初の野外彫刻展「世界近代彫刻シンポジウム」が開催。キューバ、フランス、スイス、イタリア、西ドイツ(当時)、日本の計6カ国の彫刻家12人が同7~9月に町に滞在し、それぞれ地元産出の小松石(高さ約2・5メートル、重さ十数トン)を用いて彫刻に取り組み、その制作風景が公開された。

 同10月には制作作品15点を東京・新宿御苑で展示。当時大きな反響を呼んだといい、同町の道無(みちなし)海岸には現在も当時制作された記念碑が設置されている。

 今回の彫刻祭では町や石材事業者などで実行委を構成し、彫刻家11人が小松石を用いて「真鶴」をテーマに約1年かけて制作。第1期(今年9~11月)と第2期(2020年7~8月)に分け、第1期では公開制作や彫刻体験などのワークショップを、第2期では完成した作品を展示する。

 町は制作や設置費用などとして19年度当初予算に5527万円を計上。町は東京五輪・パラリンピック会場にも作品を設置したい考えだ。大会開催に合わせて彫刻祭を開催することで、石材業の活性化や小松石の魅力発信のほか、訪日外国人客(インバウンド)や文化芸術分野の観光客誘致を狙う。

 1980年以降の町の統計によると、町内の石材の総生産量は96年に59万7433トンを記録したが以後は減少傾向にあり、2017年には10万7342トンにまで減っている。

 宇賀一章町長は「文化の力を活用して小松石と石材業に新たな光と息吹を与え、基幹産業の活性化を目指したい。彫刻祭はイベントではなく、新たな顧客層への訴求を目指す産業振興事業」と説明。「小松石は墓石として有名だが、新しいイメージに変えていきたい」としている。


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