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建築と絵画の語り合い 都内美術館でル・コルビュジエ展

カルチャー 神奈川新聞  2019年04月26日 17:52

 2016年に世界遺産に登録された東京・上野の国立西洋美術館で、設計者である建築家ル・コルビュジエ(1887~1965年)自身が描いた絵画を展示する「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ-ピュリスムの時代」展が開かれている。建築と絵画の響き合いを体感できる。

 主にフランスで活躍したル・コルビュジエは建築家として名声を得る以前、本名のシャルル・エドゥアール・ジャンヌレで画家として活動していた。会場には彼の作品と、共に活動した画家オザンファンをはじめ、ピカソやレジェら同時代の画家たちの作品約100点が並ぶ。

 ル・コルビュジエが本来意図したのは光に満ちた空間だったとし、普段の常設展開催時に比べて壁全体を明るくしているという。

 ピュリスム(純粋主義)とは1918年末、ル・コルビュジエがオザンファンと始めた芸術運動だ。機械文明の進歩に対応した新しい芸術として、比例と幾何学による明快な構成を目指すものだった。

 代表作「多数のオブジェのある静物」は、平面化された多数の物体が重なり合う複雑な画面だが、秩序ある構成が感じられる。

 やがて、描かれる対象の形を解体して捉え直すキュービスム(立体派)に、影響を受けるようになる。

 同館の村上博哉副館長は「先進的なキュービスムの表現が、新しい建築を生み出す上で非常に大きな原動力になった」と話す。

 30年には画家として作品を発表するのはやめてしまったが、絵は描き続けていたという。

 村上副館長は「20年代の絵画と彼の建築が語り合っている。建物全体が一つの作品であり、建築と絵画がどのように呼応しているかを感じていただきたい。それこそが、ル・コルビュジエが狙っていたことだと思う」と話した。

 5月19日まで。4月29日、5月6日を除く月曜と5月7日休館。一般1600円、大学生1200円、高校生800円。問い合わせはハローダイヤル03(5777)8600。


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