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日本第一党、5月に街宣予告 党支持者からも批判の声

社会 神奈川新聞  2019年04月25日 11:40

ヘイト継続 高まる抗議


佐久間氏の演説にプラカードを掲げて抗議する市民=4月6日、JR川崎駅東口
佐久間氏の演説にプラカードを掲げて抗議する市民=4月6日、JR川崎駅東口

 統一地方選で選挙に名を借りたヘイトスピーチが非難を集めた極右政治団体「日本第一党」。在日コリアンへの差別を公然とまき散らした選挙演説の傷痕も癒えぬ中、5月12日に川崎駅東口で街宣活動を行うと予告し、市民の抗議熱が高まっている。なおも政治活動と強弁する厚顔と、差別が目的化したヘイト団体の悪辣(あくらつ)さに「性懲りもなく」の憤りは党支持者の間にも広がる。

 街宣は中村和弘元県本部長が23日にツイッターで告知、最高顧問の瀬戸弘幸氏もブログで参加を呼び掛ける。市民による抗議のツイートは即座に拡散した。

 〈選挙で全滅したのに性懲りもなくやるのか〉〈統一地方選で川崎市民から「いらない」と突きつけられた。相模原市の中村もしかり〉

 相模原市議選を含めた第一党の候補者12人は全員落選。川崎市議選で瀬戸氏が支援した佐久間吾一氏も当選には程遠かった。それでも川崎で活動を続ける執拗(しつよう)さが怒りを増幅させる。市内に多く暮らす外国人を痛めつける以外の目的を見いだすのは難しいからだ。

 ツイートは警告する。〈選挙でイライラしてた市民の感情逆なで。今まで以上の抗議くらうでしょ〉

感情逆なで

 第一党の街宣は4回目を数える。瀬戸氏は差別根絶条例の制定阻止を掲げ、デモや集会を繰り返してきた。これに対し、市民はカウンターと呼ばれる対抗行動を続けてきた。抗議の声で演説をかき消し、ヘイトスピーチを無効化させる。差別に反対する人々の存在は標的とされたマイノリティー市民のせめてもの救いになってきた。

 だが、選挙期間中は公選法の選挙の自由妨害罪に触れる可能性があり、大々的な抗議は控えざるを得なかった。結果、候補者や運動員によるヘイトスピーチは垂れ流された。「毎日朝から晩まで、街のどこかでヘイトデモが野放しに行われているようで地獄だった」。在日3世の女性は選挙ヘイトの被害をそう語る。

 〈政治活動であり、ヘイトスピーチなどは一切行われません〉。中村氏の告知ツイートは自ら振りまいた被害をなかったことにするという意味で二重に「市民感情を逆なで」している。

応援やめる

 ヘイトではないとしらを切り続ける無恥ぶりに、条例を審議することになる市議も「選挙運動といいながらヘイトスピーチを行っている。同じことの繰り返し。確信的な差別主義者は罰則がなければ止められない」と力を込める。

 カウンターの男性は「行動するたびヘイト対策をアシストしている。本当は条例などどうでもよく、差別があおれさえすればよいのだろう」とあきれる。瀬戸氏のブログのコメント欄にはいよいよ支持者からの批判も寄せられ始めた。

 〈選挙を利用した街宣にしか思えなかった〉〈何で負けたか答えは簡単。目指したのが政治家じゃなく、活動家だから〉〈もう応援はやめます。これ以上誤誘導しないでほしい〉

 突き放す書き込みが本質を浮かび上がらせる。

 〈いい年の大人が駅前でデカい声を出す姿を得意げにネットに載せ、一般人の理解を得るのは不可能〉〈支持者を増やすために進歩する気などないように見えます。参加者がストレス発散することが目的なんです、ということであれば理解出来ますけど〉


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