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中国人姉妹殺害、審理差し戻し 東京高裁判決、重刑も示唆

社会 神奈川新聞  2019年04月19日 23:00

 中国籍の知人姉妹を殺害し秦野市の山中に遺棄したとして、殺人と死体遺棄などの罪に問われた無職の男(41)の控訴審判決が19日、東京高裁であった。中里智美裁判長は「量刑判断の過程に大きな問題がある」として、懲役23年とした裁判員裁判の一審横浜地裁判決を破棄し、審理を地裁に差し戻すよう命じた。高裁はより重い量刑が妥当と示唆し、弁護側は即日上告した。

 2018年7月の一審判決は、事件で凶器が使われていない点を重視。そうした条件を基に、裁判所の量刑検索システムで類似事件での判決傾向を調べた。その結果、死刑や無期懲役刑を下した事例が見当たらなかったとして、有期刑を選択した。

 中里裁判長は判決理由で、この点を問題視。同システムが提示した判例は数例とみられ、すべて親族間での殺害事件だったことから、「経緯や動機にくむべき事情があることが多い親族間の事例と本件とは全く異なる類型」と述べた。

 さらに、姉妹が相当な力で5分程度、首を圧迫されて殺害された点から「凶器を使う場合と比べて危険性に質的な違いはない」と指摘。高裁が凶器の有無を特定せず類似事件での量刑傾向を調べ直したところ、親族間の事例を除くと極刑か無期懲役刑が言い渡されていたとし、「量刑の認定や評価が甚だ不十分」と一審の判断に疑問を呈した。

 一審判決では検察が死刑を求刑し、無罪を主張した弁護側と真っ向から対立。双方が控訴していた。

 判決などによると、被告は17年7月6日、横浜市中区の女性=当時(25)=と妹=同(22)=宅に侵入し、2人の首を圧迫して殺害。遺体をそれぞれキャリーバッグに詰め込み、翌7日に乗用車で秦野市の山林まで運んで遺棄した。

被告、耳赤らめ 量刑判断、再び地裁に

 口をわずかに開き、じっと裁判長を見詰めていた被告(41)の息遣いが一気に乱れた。

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