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「高輪ゲートウェイ」に異議 地図研究家の今尾さんら会見

カルチャー 神奈川新聞  2019年04月08日 16:35

新駅名に対し「高輪」の代案を示した(左から)今尾恵介、能町みね子、飯間浩明=東京・渋谷のLOFT9 Shibuya
新駅名に対し「高輪」の代案を示した(左から)今尾恵介、能町みね子、飯間浩明=東京・渋谷のLOFT9 Shibuya

 東京のJR山手線に来年春開業する新駅が「高輪ゲートウェイ」の名称に決まったことを巡り、有識者らでつくる団体が代案として「高輪」を掲げ、活動している。既にJR東日本に対して、名称の撤回を求める約4万8千人分の署名を提出。多くの人に支持され、首都のブランドにもなるような伝統的な地名の使用を呼び掛けている。

 団体は、今年2月に発足した「山手線新駅の名称を考える会」。メンバーのエッセイスト・イラストレーターの能町みね子、日本地図学会「地図と地名」専門部会主査を務める地図研究家の今尾恵介、国語辞典編纂(へんさん)者の飯間浩明が3月27日、JRへの署名提出後、都内で会見した。

 新駅名を聞いて「ショックで、がくぜんとした」と振り返った能町。昨年12月から今年1月にかけてネットで署名活動を展開し、4万7930人の賛同を集めた。JRによる駅名の公募の1位が「高輪」(8398件)だったのに対し「高輪ゲートウェイ」は130位(36件)だったこと、歴史を踏まえず語感も悪いことなどが活動の理由だ。

 本紙日曜版「地図と歩く神奈川」でもおなじみの今尾は、当て字のような「キラキラネーム」になぞらえ「キラキラ駅名」と表現し、駅名が“商品化”されている現状を説明した。

 半面、米大統領の名にちなんだアラスカ州のマッキンリー山が近年、先住民の呼び名「デナリ」に改称されたことを例に「歴史を尊重するのが世界の流れ」と指摘。「大会社にとって方針転換は困難だろうが、長い目で見ればイメージ向上につながる」と述べた。

 飯間は「多くの人が嫌な駅名だと感じながら使わなければならないのは不幸なことだ。みんなに愛される名前を」と訴えた。

 会は(1)JRが駅名の選定理由とした「地域の歴史を受け継ぐ」「街全体の発展に寄与する」という趣旨により適した名称にする(2)首都の新たなブランドになり得る伝統的な地名を用いる(3)多くの人に支持される名称にする-ことを提言。会として「高輪」が最もふさわしいと結論づけた。

 新駅は山手線、京浜東北線の品川-田町駅間(東京都港区)にできる。駅名は昨年6月にJR東が公募、同12月に発表した。


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