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快適性や安全追求
自動運転用高級シートシステム アディエント、横浜の拠点で公開

経済 神奈川新聞  2017年07月19日 02:00

座席がドア側に旋回し、乗員を出迎える自動運転用のシートシステムを紹介するアディエントのチャング副社長=横浜市金沢区
座席がドア側に旋回し、乗員を出迎える自動運転用のシートシステムを紹介するアディエントのチャング副社長=横浜市金沢区

 自動車シート最大手のアディエントは18日、横浜市金沢区の開発拠点・ジャパンテクニカルセンターで自動運転用の高級シートシステムを公開した。自動運転の実現で車内の過ごし方が劇的に変化することを見据え、シートが旋回して乗員を出迎えたり、シート同士が向き合って会話しやすい環境を整えたりするコンセプトを提案。クルマの新技術の進展と並行し、快適性や利便性、安全性を兼ね備えた次世代シートを追求する。

 同社が公開したシートコンセプトは、ともに一定の条件下で、自動運転システムが主に運転を担うレベル3とドライバーが介入しないレベル4向けに開発。今年1月のデトロイト、4月の上海での各モーターショーに出展された。

 フロントシートは、乗降時に70度ドア側に旋回。乗員を出迎える形となり、無理な体勢で乗り降りする不便さを解消する。車内で向き合って会話しやすいよう内側にも15度旋回。折り畳み式のコンパクトテーブルも備え、ビジネスなどのニーズに対応する。シートのリクライニングや頭部の枕部分の調整を含め、手元のタッチパネルで好みの状態を簡単に選択できる。シートのスリム化で、脚の曲げ伸ばしが可能な約15センチの空間も確保した。


あらゆる操作はシートに付属したタッチパネルで手軽にできる
あらゆる操作はシートに付属したタッチパネルで手軽にできる

 後部座席も、リクライニングや頭部の枕部分の調整などが自在。ふくらはぎなどの負担を軽減する装備も付いている。シート構造には軽量素材を用いて重量を従来比3割低減するなど、軽量化による燃費改善の要請にも応えた。

 同社イノベーション兼デザイン担当のリチャード・チャング副社長は、運転がドライバー主体のレベル2からレベル3に移行することで、「(車内で)運転以外の活動に充てる時間が飛躍的に増える」と説明。安全性向上のため、シートとエアバッグの連動性を高める研究をエアバッグ会社と進めていると明かし、「車内でラウンジのようにリラックスでき、ミーティングなどのビジネス用途でも役立つ最適化されたシートコンセプトを追求したい」と述べた。

 同社のシートは2016年に発売された日産自動車のミニバン・新型セレナに採用されるなど、国内市場で存在感を高めている。


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