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ごみ焼却施設の建設断念 鎌倉市、地元理解得られず

政治行政 神奈川新聞  2019年03月26日 09:46

焼却施設の建設を断念すると発表した松尾市長=鎌倉市役所
焼却施設の建設を断念すると発表した松尾市長=鎌倉市役所

 鎌倉市の松尾崇市長は26日の市議会全員協議会で、新たなごみ焼却施設を建設しない、と発表した。2015年4月に山崎下水道終末処理場(同市山崎)を整備地とする方針を示したが、白紙撤回を求める地元の理解を得られないことなどから、公表から4年で整備自体を断念した。市長は今後について、ごみの減量や資源化を進め、既存施設の稼働停止後は逗子市の施設での焼却、または民間事業者による処理を行う考えを示した。

 住民の理解を得られない中で、市は可燃ごみの処理方法を模索。(1)焼却施設の建設(2)焼却施設と生ごみ資源化施設の建設(3)逗子市・葉山町との広域処理、生ごみ資源化施設の建設、紙おむつや事業系ごみの資源化(4)民間事業者による処理、生ごみ資源化施設の建設、紙おむつや事業系ごみの資源化-の4案を、費用や環境、安定性の観点から比較した。

 その結果、焼却施設を整備する(1)や(2)に比べ、(3)や(4)は費用で約60億~70億円安く、温室効果ガス発生量の二酸化炭素換算値も1000~3500トンほど削減できるとの試算が出た。「住民の理解を得るのは非常に困難」なことからも、焼却施設の建設を断念し、新たな技術を活用するなどして「ごみの減量・資源化を進める方向性が妥当」と結論付けた。

 当面は市内唯一の焼却施設・名越クリーンセンター(同市大町)で焼却するが、センターは老朽化で24年度末には稼働を停止する。停止後は、逗子市と葉山町と続ける広域処理の協議で合意できれば、逗子市内での施設で焼却してもらう。合意できなければ、民間事業者に処理してもらうとした。ただ同市が受けきれない場合などに備え、複数の民間事業者に処理を依頼する協定を結ぶ。

 逗子市での処理という代替案に対し、市議からは「(3市町の)広域処理の実施計画案を公表していない段階で、鎌倉市だけがここまで発表してしまっていいのか、大きな違和感があり、実現性も分からない」などと影響を懸念する声が上がった。


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