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犯罪や事故予測、AI活用報告書 県警、五輪前に運用も

社会 神奈川新聞  2019年03月26日 05:00

AIを活用した犯罪や事故の発生予測に関する調査報告書を守山座長から受け取る県警の古谷本部長(右)=県警本部
AIを活用した犯罪や事故の発生予測に関する調査報告書を守山座長から受け取る県警の古谷本部長(右)=県警本部

 人工知能(AI)を活用した犯罪や事故の発生予測システムの構築を目指す神奈川県警は25日、本年度に有識者らに委託して行った調査研究に関する報告書を受け取った。県警は報告書を精査し、予測システムが有効と判断すれば、2020年の東京五輪・パラリンピック開幕までの試験運用を視野に入れる。

 AIによる予測システムは全国の警察に先駆けた取り組み。県警は人員、装備面に限りがある中、AIが導き出した犯罪や事故の発生予測に基づいて効率的なパトロールなどができれば、県民の体感治安向上に役立つと見込む。

 調査研究では、県警が蓄積した個人情報を除く犯罪や事故などのデータ約1100万件に加え、国や県が公開している天候や道路形状などのビッグデータを外部機関や有識者に提供して解析。これらのデータをAIに学習させて、3回の実証実験などを重ねて有効なアルゴリズム(計算手法)や、導き出された結果の評価、実用化に向けた課題などを洗い出した。あくまで発生地点や時間帯、態様などを予測する仕組みで、個人の行動予測は含まれないという。

 調査研究で座長を務めた拓殖大の守山正教授(犯罪学)から報告書を受け取った県警の古谷洋一本部長は、特殊詐欺の横行や交通事故による死者の増加傾向といった県内の治安情勢を踏まえ「課題が山積する中、警察活動を効率的に進める必要がある。専門的知見に基づく報告書を検討し、実際に役立てていきたい」と述べた。


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