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横浜・津田、背に祖母の応援 熊本から「孫が生きがい」

高校野球 神奈川新聞  2019年03月24日 21:22

横浜高・津田選手の勇姿を見守る、祖母の上田博美さん=甲子園
横浜高・津田選手の勇姿を見守る、祖母の上田博美さん=甲子園

 24日に甲子園球場で行われた選抜高校野球大会。横浜高は初戦敗退に終わったが、地元・熊本を飛び出して名門に進んだ津田啓史選手(2年)は、初の甲子園ではつらつとプレーした。アルプス席には、3年前の熊本地震を乗り越えてきた気丈な祖母の姿があった。

 故郷を2度も大きな揺れが襲ったのは2016年4月。熊本市内にある津田選手の自宅は無事だったが、震源地に近い祖母・上田博美さん(68)の自宅は全壊した。祖母にけがはなかったが、およそ2週間も車中泊を余儀なくされたという。

 中学2年生だった津田選手は、祖母の家を目にしてがくぜんとした。「自分が知ってるおばあちゃんの家じゃなかった」。がれきの片付けを手伝い、祖母の話し相手になって励ました。上田さんは「本当にありがたかった」と感謝する。


5回、打球をジャンピングスローで処理する遊撃手津田=甲子園
5回、打球をジャンピングスローで処理する遊撃手津田=甲子園

 所属していた熊本中央ボーイズのチームメートと一緒にボランティアにも参加し、全国から届いた支援物資の積み降ろしを手伝った。避難所で生活する人たちと接し、「当たり前に野球ができていたことの有り難さ」を実感した。

 長らく仮設住宅で過ごした上田さんは昨年末、ようやく新しい家に入居した。津田選手も帰省して自分のことのように喜んだ。厳しい生活を強いられてきた祖母からの「啓史が頑張ってくれるのが生きがい」との言葉に、むしろ自分が励まされたという。

 この日、津田選手はヒット性の打球を何度もアウトにし、打っては2安打と大活躍。しかし、走塁などでは細かいミスがあり、チームも勝てなかった。上田さんは「残念だったけど次がある。夏にまた甲子園に連れてきてくれるはず」とねぎらい、津田選手は「もっともっと、おばあちゃんにいいところを見せられるように頑張りたい」と誓った。


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