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経済最前線
ヨコハマホテル混戦(上) 新旧攻防、強みを生かす

経済 神奈川新聞  2019年03月25日 05:00

9月に開業予定の「アパホテル&リゾート横浜ベイタワー」=横浜市中区海岸通
9月に開業予定の「アパホテル&リゾート横浜ベイタワー」=横浜市中区海岸通

 インバウンド(訪日外国人客)やビジネス利用の需要を見据え、横浜市内でホテルの新規開業計画や、既存ホテルの改装が相次いでいる。市内ホテルの現状と展望を探る。 

 「2311室の客室数は、ホテル単体としては日本最大級。幅広く集客したい-」

 地下2階、地上35階建ての超高層ホテル「アパホテル&リゾート横浜ベイタワー」が9月、横浜市中区海岸通にオープンする。みなとみらい(MM)線馬車道駅から徒歩5分。周辺には開発中のビルや市庁舎の移転も控える。アパグループ(東京都)の担当者は「ビジネス需要が多く見込める」と運営に自信をみせる。

 ホテルは関内と新港地区を結ぶ万国橋の近くで、横浜・みなとみらい21(MM21)地区に隣接した場所。横浜赤レンガ倉庫をはじめとした観光名所が数多く存在することから、大浴場に加えてプールも設置し、観光客も取り込む狙いだ。

 今年から来年にかけて横浜市中心部に新規ホテルの開業計画が相次ぎ、インターナショナルブランドの外資系も進出する。

 来春、「ハイアットリージェンシー横浜」が同区山下町に開業。さらに来年夏には「ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜」がMM21地区にオープンする予定で、国際会議に参加する政府要人や国内外の富裕層をターゲットに据える。

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 9月に開幕し横浜で決勝戦が行われるラグビーワールドカップ(W杯)や、来年の東京五輪・パラリンピック開催を背景に、幅広い客層が訪れる横浜をビジネスチャンスと捉え、市中心部のホテル市場は混戦模様を呈している。

 新興勢力に対抗するのは、MM21地区の黎明(れいめい)期から建つ横浜ロイヤルパークホテル、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル、横浜ベイホテル東急の3ホテル。上質感のある内装やハイレベルなサービスを武器に、これまでMM21地区のブランドづくりの一翼を担ってきた。

 既存3ホテルの客室数は計1677部屋。3ホテルの進出で新たに計2772部屋増える事態を、あるホテル関係者は「記憶に残るホテルにしなければ、『ホテル戦争』に負けてしまう」と危機感をあらわにする。

 一方、「客室単価の低い宿泊特化型のホテルの客層とはバッティングしない」とみる関係者もいる。

 受け止め方はさまざまだが、ホテル関係者は一様に新興勢力の動向に注目している。

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 「最新のラグジュアリーホテルに設備では勝てないかもしれないが、今まで培ってきたサービスを発展させて勝負する」。MM21地区の既存3ホテルは、それぞれの強みを生かし、新興勢力に立ち向かう考えだ。

 横浜ロイヤルパークホテルは、駅からのアクセスの良さや高階層を武器にして集客に挑む。ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルは、視界270度の客室の眺めやホテル専用のクルーズ船をアピールし、同ホテルならではの楽しみ方を提案する。横浜ベイホテル東急は、開業当初から注力する「食」にこだわり、フェア開催などの戦略を練る。

 ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルの本城明総支配人は「今までまちの魅力をけん引してきた自負がある。ブランド価値を保ちつつも、進化し続ける必要がある」と力を込めた。


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