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修正した予算案を可決 二宮町、当初予算案は異例の撤回

政治行政 神奈川新聞  2019年03月23日 05:00

2019年度一般会計当初予算案の撤回を表明する村田邦子町長 =二宮町議会
2019年度一般会計当初予算案の撤回を表明する村田邦子町長 =二宮町議会

 二宮町の2019年度当初予算案を巡り、同町議会本会議は22日、役場庁舎建て替え計画の一部事業費など計5千万円を削減した修正案を賛成多数で可決した。町側が提出した42議案のうち7議案が否決され、町は予算案撤回に追い込まれて修正動議でかろうじて決着、閉会した。議会関係者によると、行政が予算案を撤回するのは極めて異例という。

 可決した19年度一般会計は総額で約5千万円を減額し、82億7千万円。

 町は新庁舎を町生涯学習センター「ラディアン」の隣接地に移転する方針で、一般会計予算案に基本設計委託費と埋蔵文化財発掘調査費として計8500万円を計上した。一方で移転計画には町民らから異論が相次ぎ、町議会も基本計画策定の延期を求めて18日の予算審査特別委員会で町側の予算案を全会一致で否決していた。

 この日行われた本会議では予算案審議の前に審議された町営プールの廃止など5議案が反対多数で否決。このうち(1)敬老祝金の一部削減(2)在宅障害者福祉手当の廃止(3)障害者医療費助成の対象削減-について、町側が予算案を修正するために撤回を申し入れた。

 88歳に支給される敬老祝金を2万円から1万円に削減するほか、町が独自に障害者に支給していた福祉手当も国などの給付金充実に伴い廃止する方針だった。町が独自に助成していた軽度の障害者の医療費も助成対象から外すとした。本会議では「弱者を切り捨てる」「丁寧な説明が必要」などの異論が相次ぎ、いずれも否決された。

 否決を受け、町は「条例案と予算の間で食い違いが起きてはいけない」と否決された三つの条例改正案で削減される予定だった678万円を予算上に復活。この修正案に対し、7人の議員が庁舎移転計画の予算のうち基本設計の委託費約5千万円を削除するよう修正動議を提出した。賛成7、反対6で議員側の修正案が可決した。

 修正案を提出した前田憲一郎氏は「庁舎移転は歴史的な事業で、いったん立ち止まり町民の声を聞く時間が必要。予算案が否決されれば町民に多大な損失となる」と説明。修正案に反対した松崎健氏は「修正案では(建設予定地での)埋蔵文化財調査を認めていて、基本設計を進めることを前提としている」とした。


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