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波力発電研究拠点に 平塚新港に実験施設

社会 神奈川新聞  2019年03月20日 05:00

模型を前に波力発電の仕組みを説明する林昌奎教授 =平塚市役所
模型を前に波力発電の仕組みを説明する林昌奎教授 =平塚市役所

 小さな波の力で発電する波力発電の実証実験の本格スタートに向け、平塚市と東京大学生産技術研究所(東京都目黒区)が19日、連携協力協定を締結した。来年2月には平塚新港(同市千石河岸)に発電施設を設置し、今後10年での波力発電の実用化に向けた研究を進める。同大の研究関係者は「平塚を波力発電研究の拠点としたい」と意気込む。

 同日に同市役所で行われた式典で同研究所の岸利治所長と同市の落合克宏市長が調印した。

 協定は波力発電所設置を念頭に、海洋活用技術の研究を進め新産業創出と人材育成で両者が連携するとしている。落合市長は「平塚の重要な資源である海を生かして持続可能な社会の実現を目指したい」と期待を寄せた。

 平塚発の再生エネルギーを目指し、産学官が連携した「平塚海洋エネルギー研究会」が2016年6月に発足した。環境省の委託事業にも採択され、20年2月に平塚新港の岸壁に発電所を設置。1年かけて発電量などのデータを集める。

 設置される発電所は幅8メートルの鉄板から波の力でタービンを動かす仕組み。高さ1・5メートルの波で45キロワットを発電できるという。これまでの発電所は波の高い沖合に設置されるケースが多かったが、「波の弱い場所でも安定的に発電できれば実用化の実現性も高まる」と同研究所の林(リム)昌奎(チャンキュ)教授は研究の意義を強調する。

 今回の発電所は岸壁の手前に波を返す反射板を設置するのが特徴。押し寄せる波の力だけでなく、引き返す波の力を利用することからより効率的な発電を行うことができるという。

 同研究所によると、発電可能な最大電力と実際に発電できる電力量の比率を示す「設備利用率」は太陽光発電が15%前後なのに対して、今回の発電所では35%を見込む。現在は1キロワットを発電するのに必要なコストは35円ほどだが、30年には20円まで低減することで実用化を図る。

 今後は20年度内に民間企業などを含めた技術研究組合を設立し、事業化に向けた取り組みを加速する。林教授は「環境への負荷のないエコな発電方法で、世界の中でも研究レベルはトップ。行政を含めた協力体制を広げていければ」と期待した。


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