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サイバー犯罪「加害も被害も若者深刻」 小田原でシンポ

社会 神奈川新聞  2019年03月17日 05:00

増加するサイバー犯罪への対処について理解を深めたシンポジウム=小田原市民会館
増加するサイバー犯罪への対処について理解を深めたシンポジウム=小田原市民会館

 増加するサイバー犯罪への対処法を考えるシンポジウムが16日、小田原市で開かれた。県警が主催し、学生や保護者、防犯団体関係者ら約90人が参加した。

 警察庁によると、2018年に全国の警察が摘発したサイバー犯罪は9040件(前年比26件増)、県警の摘発も1278件(同67件増)に上り、ともに過去最多を更新。不正アクセス禁止法違反容疑で、同年に全国で摘発された173人のうち、約3割を14~19歳が占めるなど、被害だけでなく加害の面でも若年層がクローズアップされている。こうした実情を踏まえ、シンポでは子どもたちがサイバー空間に関わる上での自衛策や、大人の果たすべき役割について理解を深めた。

 基調講演した情報セキュリティ大学院大学(横浜市神奈川区)の湯浅墾道教授は、「摘発は氷山の一角」と指摘。仮想通貨の保管先にサイバー攻撃を仕掛け、約1500万円相当を不正に引き出したとして、18歳の少年が摘発された事例を挙げ、「ワンクリックで完結するため、悪いことをしていると自覚しにくい。こうした行為は犯罪だと、明確に諭す情報モラル教育が遅れている」と警鐘を鳴らした。また、一度流出した情報は「世界中に拡散し、回収できない」と強調。悪質なサイトへの接続を制限するフィルタリング機能の有効性を訴えた。

 県警は4月の組織改正で、サイバー空間を悪用した脅威に対処するため、司令塔機能を果たす「サイバーセキュリティ対策本部」を新設。摘発や抑止、専門捜査員の育成など各方面で体制を強化する。サイバー犯罪対策課の鈴木雅己課長は「子どもたちにとって身近な犯罪。大人と子どもが一緒に情報モラルについて考える機会を今後も提供していく」とした。


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