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神奈川高校野球 TOIN復活への16年(5)
茂木栄五郎 考え続けた勝者と敗者の差

高校野球 神奈川新聞  2019年03月07日 19:13

桐光学園の1年生左腕松井との初対決で、第1打席は左飛に終わった。茂木は最後まで全力疾走を貫いた=2011年7月28日、横浜スタジアム
桐光学園の1年生左腕松井との初対決で、第1打席は左飛に終わった。茂木は最後まで全力疾走を貫いた=2011年7月28日、横浜スタジアム

2009年夏

 あの衝撃は、プロになった今でも忘れることができないという。

 「この先輩たちをもってしても、甲子園には届かないのか…」

 ちょうど10年前の夏。決勝で格下と思われた横浜隼人の前に散った先輩たちが泣き崩れていく姿を、桐蔭学園のルーキーだった茂木栄五郎(25)は、横浜スタジアムの三塁ベンチからぼうぜんと見つめていた。

 無敵だと思っていた。この世代の桐蔭は、夏に4本塁打を放ったリードオフマン田畑秀也(元JX-ENEOS)や、左の能間隆彰(新日鉄住金鹿島)と右の船本一樹(元JX-ENEOS)の両エースを擁し、「県内随一の完成度」とうたわれていた。

 5歳上の兄・龍五郎さんが、実力が足りずに入学を断念したTOIN。「さらに強い世代」と耳にしていた茂木少年は、期待と不安に胸を膨らませて名門に足を踏み入れた。「案の定、すごいレベルだった」。それでも、甲子園にはたどり着けなかった。

 ベンチ入りできた1年生は茂木と若林晃弘(巨人)の2人だけ。「何が足りなかったんだろう」。その後の高校生活で、茂木はその答えを模索し続けることとなる。

2009年秋

 再起を誓ったその年の秋。いきなり試練が降りかかる。県大会初戦で、乙坂智(横浜DeNA)や近藤健介(日本ハム)の横浜と早くもぶつかったのだ。試合は初回にまさかの7失点。だが、夏の敗北を知る1年生がチームを救う。二回に茂木が3点二塁打を放ち、若林は2点三塁打。一挙9得点の逆転勝ちだった。

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