1. ホーム
  2. 話題
  3. 真鶴の一畳半から海のパン発信へ 移住の職人、独立へ奮闘

真鶴の一畳半から海のパン発信へ 移住の職人、独立へ奮闘

話題 神奈川新聞  2019年03月05日 11:10

真鶴町に移住し町内でパン店を始めた清水秀一さん=真鶴テックラボ
真鶴町に移住し町内でパン店を始めた清水秀一さん=真鶴テックラボ

 真鶴町真鶴の創作拠点施設「真鶴テックラボ」に町への移住者がオープンしたパン店が人気を集めている。施設内の調理場でパンを焼き、玄関の一角で販売。町への定住を決め、夏ごろに町内での独立店舗開業を目指す若き店主は「地元の子どもたちに自分のパンで育ってほしい」と語り、パン作りへの意欲は高まるばかりだ。


テックラボで好評


真鶴テックラボの玄関スペースでパンを販売する「パン屋 秋日和」=真鶴町真鶴
真鶴テックラボの玄関スペースでパンを販売する「パン屋 秋日和」=真鶴町真鶴

 玄関のわずか1畳半ほどのスペース。日によって異なるが、ハード系パンや食パンなど8~10種類のパン、1~5種類のサンドイッチ、焼き菓子を販売する。地元農園で栽培されたレモンやニンジンを使い、素材の味が分かるようシンプルな仕上がりにこだわる。パンを求めて町内外から客が訪れ、週末には開店して数時間でパンが売り切れることもある。

 「パン屋 秋日和」がオープンしたのは昨年11月。店主の清水秀一さん(34)が妻と一緒に移住してきたのはその2カ月前だ。

 相模原市南区出身の清水さんは東京都港区でIT系の会社員として働いていたが、伊勢原市内での援農経験をきっかけに、食に関する仕事に就きたいと思うように。会社を辞め、30歳で東京都八王子市内のパン店のスタッフに転身した。

 腕を磨き、東京近郊での独立を考えていたころに真鶴町内のゲストハウスに宿泊する機会があり、町を歩き住民らと交流する中で住民の気さくな雰囲気が好きになった。「若い人が活発に何かをやろうとしている町だと感じ、自分もその一部になりたいと思った」。すぐに移住を決め、現在は「海の素材を使ったパンを作りたい」と新作開発に力を注ぐ。

 真鶴テックラボは2011年に閉店した日本料理店を活用した施設。空き店舗の一部を町が国の交付金を使って改修し、ものづくり機材や通信環境を備えた創作拠点施設として17年11月にオープンした。町観光協会が運営し、シェアオフィス事業などを手掛けている。

 日本料理店時代からある調理場も、地元住民が料理教室を開催したり特産品を試作したりできる拠点にしようと昨年10月に整備を終えた。“第1号”の利用者となった清水さんだが、滑り出しは上々だ。

 「真鶴の良いところは人が良いところ」とかみしめる清水さんは町への定住を決意。「日々の食卓を脇役として彩ったり、お茶の時間にほっと一息つけたりできるパンを作っていきたい」と意気込んでいる。

 月・火曜日定休、他の曜日は不定休。問い合わせは、清水さんにメール。アドレスはakibiyori.pain@gmail.com


シェアする