1. ホーム
  2. 政治行政
  3. 遺跡・城跡などの情報発信 綾瀬市の集客向上へ

遺跡・城跡などの情報発信 綾瀬市の集客向上へ

政治行政 神奈川新聞  2019年03月04日 11:30

綾瀬の原風景が残る目久尻川流域
綾瀬の原風景が残る目久尻川流域

 綾瀬市は、市内の目久尻川沿いに点在する石器時代から中世までの六つの遺跡・城跡などに着目した歴史発信事業に乗り出す。2019年度当初予算案に「目久尻川文化ゾーン構想」の策定など関連費2800万円を計上した。めぼしい観光地がないとされる同市にあって、地域資源を再活用して集客力を高める試みだ。

 目久尻川は市内を北から南へ流れ、寒川町で相模川に注ぐ小河川。その流域には県内最古級とされる石器群が発見された吉岡遺跡に始まり、縄文時代の道場窪遺跡や伊勢山遺跡が存在する。

 吉岡遺跡については、同時期に発掘調査された藤沢市の用田鳥居前遺跡の出土品との間で接合石器であることも判明、考古学関係者から注目された。

 さらに弥生時代、東海地方からの移住者が右岸の高台に環濠(かんごう)集落を築いた神崎遺跡は11年2月、市内唯一の国史跡に指定。16年5月に遺跡資料館が開館、18年4月に一帯が歴史公園に整備された。


目久尻川文化ゾーンの拠点となる国指定史跡の神崎遺跡公園=綾瀬市吉岡
目久尻川文化ゾーンの拠点となる国指定史跡の神崎遺跡公園=綾瀬市吉岡

 ただ、発掘調査後に保存・活用されているのは神崎遺跡と中世の山城・早川城跡だけ。説明板が設置されていない遺跡もある。地元ボランティアによる史跡ガイドが定期的に開催されているが、その存在を知らない市民も少なくないのが実情という。

 そこで市は、約5キロの範囲にこうした遺跡や城跡が集積していることから「面的に活用するため」に目久尻川文化ゾーン構想を策定。遺跡を巡る統一的な看板の設置や周辺のサイクリングロードの再整備、周知法などを検討する。

 また、19年度は南側の出発点となる神崎遺跡近くにトイレなどを備えた休憩用広場を開設する。

 市生涯学習課は「昨年8月に開催した目久尻川流域の文化財を紹介した歴史展には約1500人が訪れた。川辺に綾瀬の原風景と言える自然も残されている。古代の人たちの生活を思い浮かべながら歴史散策を楽しんでほしい」と話している。


地図「目久尻川文化ゾーン構想」
地図「目久尻川文化ゾーン構想」

シェアする