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わなオーナー制度など継続を 環境省モデル事業最終報告 

政治行政 神奈川新聞  2019年02月24日 02:00

実証実験の結果などを報告した大学生たち=小田原市役所
実証実験の結果などを報告した大学生たち=小田原市役所

 地域の自然環境の保全と経済的な自立を両立させようと、市民や行政、大学などが共同研究者となり小田原市内で2016年度から取り組んできた事業の最終報告会が22日夕、同市役所で開かれた。環境省のモデル事業としての実証期間が3月で終了するのに合わせ、わなオーナー制度をはじめとした研究成果や課題を報告。大学間の連携やビジネスモデルへの模索など、今後につながる総括を行った。

 同省のモデル事業「森里川海プロジェクト」は全国10地域で展開され、小田原市では「寄気(よせぎ)」と名付けた起業支援事業が行われている。市内の環境団体などでつくる横断的な組織「おだわら環境志民ネットワーク」(辻村百樹会長)と連携。ネットワークの会員や市環境政策課、東京工業大や慶応大、星槎大などの研究者や学生のグループが集まった。

 文教大は自然や歴史、文化など小田原固有の資源を生かしたエコツーリズムの可能性を発表。駅でのニーズ調査の結果、20代でも自然への関心が高いことを踏まえ、「学生が企画するエコツアーに興味を寄せる人は多い」と報告した。

 24日には同市荻窪の山林で、木と職人技の魅力に迫るモニターツアーを試行予定。4年生の小倉琴美さん(22)は「本格的なツアー開催まではできなかったが、今後は他の大学との連携も図っていきたい」と振り返った。

 高齢化が進む石橋地区の獣害対策として「わなオーナー制度」を実証した慶応大の報告では、センサーカメラを使った調査で最低9頭のイノシシの生息を確認した。1カ月4千円の出資でわなの購入費用などを負担してもらう代わりに、狩猟・解体や農業体験で還元する仕組みを構築。昨年11月から3カ月間で首都圏の10代から60代までの31人が参加した。

 狩猟免許を持つ4年生の菅田(すがた)悠介さん(23)が現地に住み込んで奮闘。リーダーの3年生、岩本将道さん(21)は「せっかく継続してきたので、企業と連携するなど、多くの人を巻き込んで続けたい」と話した。

 加藤憲一市長は「いろいろな行政分野を環境という観点で串刺ししてつなげていくことが必要。しっかり受け止め、反映していく」と協力に感謝した。


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