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19横浜市予算案 (6) 空き家解消、指導に注力

政治行政 神奈川新聞  2019年03月03日 19:29

略式代執行が公告された横浜市神奈川区の老朽家屋。後に、所有者によって解体された(市提供)
略式代執行が公告された横浜市神奈川区の老朽家屋。後に、所有者によって解体された(市提供)

 横浜市神奈川区の川沿いに建つ、傾いた家屋が昨年12月、取り壊された。所有者の行方が分からず、放置しておけば倒壊の危険性があるとして、市が「空き家対策特別措置法」に基づいて略式代執行を公告した家だ。

 市が代執行に踏み切る直前、所有者が名乗り出て業者に解体させ、市内初の実施とはならなかった。「公費を投入せずに済んだ」。市建築局の担当者は安堵(あんど)した。

 市内の空き家は増加傾向にある。2013年時点で約17万8千戸で、住宅総数の実に1割を占める。持ち家で暮らす単身高齢者が増えており、今後も空き家が増えることが見込まれている。

 ごみの不法投棄、落ち葉の飛散、害虫の発生…。管理不全の住宅は周辺住民の暮らしに悪影響を及ぼす。解体された川沿いの老朽家屋は強風で窓が外れて落下するなどし、通行者らに危険を及ぼしかねない状況だった。

 市は19年度当初予算案で対策費を増額。前年度の2倍の2800万円を計上した。現場調査を建築士の資格を持つ関係団体に委託。早く正確に実態を把握し、市職員を所有者への指導に注力させる方針だ。

 「特定空き家」の認定手順も見直す。従来は指導を重ねた上で認定しており、認定まで2~3年かかっていた。だが今後は所有者に危機意識を持ってもらい、早期改善につなげるため、市策定の指標に掲げる条件に合致した家屋をまずは認定し、その上で指導する。

 また所有者への補助金も新設。耐震基準に満たない物件の解体費用や、市民グループなどに貸し出す場合の家財道具の片付けや処分の費用を助成する。同局は「あらゆる側面からアプローチし、空き家の解消につなげたい」と話している。


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