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19横浜市予算案(1) 待ったなし、教職員の働き方改革

政治行政 神奈川新聞  2019年02月23日 02:00

 横浜市の19年度当初予算案が発表された。市の課題を10のテーマに分け、検証した。

 通知表の文字数削減、職員室で退勤を促す「大人のチャイム」導入、職員会議のペーパーレス化…。「負担と効果を比べ、(負担の方が大きいものは)思い切ってやめることにしています」。教職員の働き方改革を進める横浜市立北山田小学校(都筑区)の板倉千鶴校長は説明する。特効薬はないが、小さな工夫を積み重ねている。


昨年3月に導入された、カードによる出退勤管理=横浜市立北山田小学校
昨年3月に導入された、カードによる出退勤管理=横浜市立北山田小学校

 学年単位で教科を分担し合う仕組みもその一つ。教職員のストレスチェックは2018年度、市立小で最良値だ。校長は「児童を全職員で見守る手だてが結果的に教材研究の負担軽減にもつながった」と明かす。

 市立学校に勤務する教職員約1万8千人の働き方改革は喫緊の課題だ。13年度調査では約9割が多忙と感じ、授業準備の時間が勤務時間内に十分に確保できないと答えた。市教育委員会は18年3月、5年間の改革プランを策定、「時間外勤務が月80時間超の教職員をゼロに」など四つの目標を掲げた。

 高い目標設定の裏には、市教委の危機感がある。いじめ防止に子どもの安全、アレルギー…。現場で対応すべき課題が多様化し、育児や介護と両立する教職員の増加も想定される。市はプラン2年目の19年度、前年度比1.3倍の42億円を当初予算案に計上。職員室の業務アシスタントを全小中・義務教育学校に配置し、教材を共有するシステムの構築などにも取り掛かる。

 ただ、その効果を高めるために不可欠なのは各校の本気度。働き方の見直しは組織の在り方にもつながるだけに、各校の足並みにばらつきがあるのが実情だ。

 市立小関係者からは「そもそも教員の配置が少ない」との声も聞かれる。働き方改革によって、法で定める教職員の定数基準など抜本的な制度の見直しに迫られることも十分考えられる。市教委は「正確な勤務実態の把握さえ始めたばかりの現状で増員を訴えても説得力を欠く。まずやれることをしっかりやる5年間だ」としている。


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