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労働局監査形骸化か 定員割れも委託金の不適正支出

政治行政 神奈川新聞  2017年06月29日 10:58

 川崎市などでつくる「市地域雇用創造推進協議会」が受託した厚生労働省の雇用創出事業で不適正支出があったとして神奈川労働局が国費の一部返還命令を出した問題で、同労働局が当時、協議会に監査を行い、委託金確定通知書や事業継続承認通知を毎年出していたことが28日、分かった。労働局の監査が形骸化していた可能性もある。

 協議会事務局によると、労働局は2009~11年度、5月に監査を実施、6月に委託金確定通知書、9月には翌年度の事業継続を認める通知を協議会に出していた。

 全8コースのうち2コースのセミナーは3年とも募集定員割れしながら、協議会は定員分の経費を計上した再委託料を民間会社に支払った。とりわけ11年度は定員30人に9人と6人しか集まらなかった。

 労働局は会計検査院の14年度検査で指摘され、昨年3月に欠員分の学習キット・機器代約382万円の返還命令を出したが、12年5月の監査では問題視しなかった。神奈川労働局は、神奈川新聞の取材に「話すことは何もない」(職業対策課)としている。

 同事業を巡っては、会計検査院の検査で全国の労働局の監査の怠慢や不適正支出が指摘された。鳥取県は約5300万円を予算化、再委託先からの返還金も上乗せして返す事態となった。

 県内のある自治体幹部は「雇用対策で予算がだぶついた厚労省が甘い仕組みで全国にばらまいて招いた事態。国は労働局ではなく、地元議会のチェックを受ける自治体に予算付けした方が無駄のない執行となるのではないか」と指摘している。


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